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‘ウォナンソリ’ 独立映画 最後の ‘響き’になるかも

原文入力:2009-02-16午前08:52:23
映画振興委, 独立映画 広報・マーケティング支援費 今年廃止
芸術映画 上映 ‘ソウルアートシネマ’ 運営 公募転換

イ・ジェソン記者

独立ドキュメンタリー映画<ウォナンソリ>が続けざまに興行新記録を樹立し、ヤン・イクジュン監督の独立長編劇映画<トンパリ(糞蝿)>がロッテルダム映画祭で最高賞を受賞したが、最近独立映画関係者たちの表情はそんなに明るくない。独立映画に‘ルネサンス時代’が開かれたように映るのとは反対に独立映画の土壌は急速に荒廃化する危機に置かれているためだ。去る10年余りの間、拡大してきた独立映画界に対する支援が新政府になって最初からなくなったり縮小・変形され独立映画界の嘆きは大きくなっている。

■ “第2の<ウォナンソリ>は大変だ”

映画振興委員会は2009年から独立映画広報・マーケティング支援事業(年間予算5億ウォン)を廃止した。昨年この基金から4千万ウォンを支援された<ウォナンソリ>はこの制度の最後の受恵者になった。映画振興委は「去る2000年からマーケティング支援をしてきた結果ある程度の自活力を備えることができる基礎が用意されたと判断した」として「今後は上映館に対する支援を拡大してみようとの趣旨」と明らかにした。映画振興委のある関係者は「もう独立映画もマーケティング程度は自ら処理する時代になった」とも話した。

しかし独立映画関係者たちは「去る10年の投資でこれから徐々に花を咲かせようとする独立映画を踏んで殺す行為」として反発している。主流商業映画も投資ができなくて映画制作編集が急減しているところに、独立映画の広報・マーケティングに資金を出す投資家が果たしているかということだ。特に独立映画は監督個人が製作と投資,演出まで引き受ける場合が多く、この制度がなくなれば監督らが個人負債で解決するしかない。

■ソウルアートシネマ運営者を取り替えろ?

国内外古典・芸術映画を保有し上映する図書館的役割を果たしているソウルアートシネマ(旧ハリウッド劇場に位置)は去る11日映画振興委から突然に通知を受けた。来る3月からソウルアートシネマの運営主体を公募方式に切り替えるという内容だった。

去る2002年からソウルアートシネマを運営してきた韓国シネマテク協議会(全国の12ヶ芸術映画関連団体らが作った民間非営利法人)は「ソウルアートシネマ運営は民間領域で進めてきた事業に映画振興委が一部予算を支援していることなのに、あたかも政府固有の事業のように糊塗している」と反発した。2008年の場合、ソウルアートシネマは映画振興委から4億5千万ウォンの予算を支援された。これはシネマテク専用映画館予算の30%に該当する金額だ。

独立映画関係者たちは特にソウルアートシネマ運営者公募が一種の‘信号弾’であるとし神経を尖らせている。独立映画専用映画館であるインディスペース(旧中央劇場)やミディアクト(独立映画製作活性化のための教育および機資材貸与機関)等にも政府が同じ措置を取る可能性があるためだ。

■ ‘左派’らの根拠地をなくせ?

独立映画関係者たちは文化体育観光部と映画振興委が‘独立映画’という概念を不快に思っていると話す。新政府になって映画振興委は‘独立映画’という表現を‘多様性映画’に変えた。また商業映画と非商業映画という新しい分類法を作り独立映画を非商業映画の一部門と見なそうとしていると独立映画界は見ている。

<ウォナンソリ>の事例で確認できるように独立映画もいくらでも多くの人々が楽しむ商業映画になることができる状況で、商業映画と非常業映画という区分は無意味だ。ソウルアートシネマの運営主体を交替しようとする試みや独立映画支援制度をなくしたのも‘独立映画=左派’という政治的計算から出たことではないかと独立映画関係者たちは疑っている。

イ・ジェソン記者san@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/338983.html

原文: 訳J.S