原文入力:2010-09-21午前11:57:40(2928字)
←ボア.
去る数年間、我が国の大衆音楽界の話題は断然ガール熱風だった。そして、顧みれば、それ以前の数年間はもっぱらボーイ バンドの全盛期だった。それは去る10余年間、我が国の音楽の主流が青少年アイドルの主導下に置かれていたことを意味する。新しいアイドルが既存のアイドルに代わる方式で維持されてきた我が音楽産業の構造的特徴を集約する現象だった。少女時代の日本進出と2NE1(トゥエニワン)の新作発表で今一度 熱く燃え上がったガールグループの熱風の周囲から、その母集団的現象としてアイドルの内外と前後を見回す企画を用意した。
最高のアイドルは誰だろうか? また、最悪のアイドルは誰だろうか? H.O.Tの登場に代表されるアイドル システムの本格稼動期以後の歌手とグループを対象に各々5チームずつのベストとワーストを選定した。評論家を中心に音楽誌編集長、記者、放送作家など20人余りが布陣した‘100beat’の構成員たちにアンケート調査を実施し別途の会議まで経た結果は次の通りだ。
"BEST 5"
1.ボア
2.少女時代
3.ビッグバン
4.S.E.S
5.東方神起
10年前、満14才になる前にデビューしたボアが一番上位に名を上げた。徹底して企画し準備したアイドルの成功モデルであり、海外進出という目的まで達成した。初めから海外市場を狙ったからか、音楽もやはりトレンドに従いながらも粗雑でないほうだったボアは、企画会社システムが肯定的に作用した事例であり今後のアイドル企画のモデルだった。受動的な女性像を跳ね飛ばしてしまうことにも一役買った。"久しぶりに横になってみるよ" と共に、映画[星たちの故郷]のもう一つの名台詞である "女は男によって善し悪しが決まります" のような愚痴は本当に昔の話になったのだ。
←少女時代.
文化現象にまで格上げされた少女時代がその後をぴたっと追った。21世紀アイドルの完成型である少女時代は、歌謡に背を向けた人々を再びTVの前に座らせ、"ロック キッドたちも堂々とアイドルが好きだと言うことができるようになった契機" (キム・ジョンウィ)だった。デビューの時から以前とは違うアイドルとして注目されたビッグバンもファンドームを拡張させた。少女時代に‘おじさんファン’がいるならば、ビッグバンには‘お姉さんファン’がいた。お姉さんの中のひとりは語る。「他の才能とは違った関心事を持った個人が集まり調和するように、チームを組むと同時に各自の活動と自身の関心領域でも抜群の力を持っている。」(イ・ホヨン)
かなりの時間が流れても相変らずガールグループのモデルとして記憶されるS.E.Sとアジアのアイドルを標ぼうした東方神起がそれぞれ席を占めた。国防の義務を果たすために動員訓練に参加中お若い評論家は、S.E.Sを“イメージだけでなく音楽までが認められる最初のアイドル”(キム・ポンヒョン)と称賛した。またS.E.Sはピンクルと競争しスター競争構図の効果を示した。ワンダーガールズと少女時代の競争がガールグループ時代を切り開いたようにね。東方神起は“新しい時代の要求に符合するアイドルの先頭走者として成功的な日本進出を通じ、韓流の有意な結果を導き出しもした”(チェ・ジソン)という点で認められた。
“WORST 5”
1.CNBLUE(シーエヌブルー)
2.帝国の子供たち
3.スーパージュニア
4.H.O.T
5.ピ
皆がワーストの一番前の席をCNBLUE(シーエヌブルー)に譲った。バンドの姿を酔っぱらったアイドル グループの粗末さと歌謡界の弊害である盗作是非、そしてこういう論議にも関わらず活動に影響を受けなくなった芸能界風土は問題だ。作曲の公正化、歌と歌手の分離、芸能界の肥大化による責任分散のためだ。これら全ての三位一体がCNBLUE(シーエヌブルー)だ。合わせて“バンド音楽をするからと言って、みながロック バンドではない”(キム・グァンヒョン)という言葉のように格好だけがバンドのアイドル グループに対する冷静な評価が多かった。順位には入れなかったがFTアイランドとクリックBも相当な支持(?)を受けたのを見ればということだ。
デビューしたばかりの帝国の子供たちの善戦(?)は異変だ。“資本の力の誇示が、時には間接的でないこともあることを証明するネーミング”(イ・キョンジュン)と、やはりすごいタイトルの‘別れのドリップ’を合わせると、錦上に花を添えるだ。精一杯高まった目の高さに達しない水準と安易な便乗に対する拒否感が表出された。地球人をメンバーの名前を全て覚える人と、そうではない人に分けることができる定規を与えたスーパージュニアも合流した。最悪に選ばれるにも資格が必要だ。本当に最悪は言及すらされないから。悲しいかな これらは人気に比例するだけの期待値を満たしてくれえなかった。
本格アイドルの初めての成功作であるH.O.Tは一方で歌謡界没落の信号弾でもあった。すべての責任がH.O.Tにあるわけではないが、わい曲された歌謡市場と偏向した企画の象徴となったことは致し方ない。ピをワーストに選んだ人々は‘世界進出’のような言論プレイと‘ワールドスター’という過大包装を指摘する。オールラウンドプレーヤーがアイドル活動の大勢ではあるが、その結果を冷静に評価してみれば立派なスタイルとは異なり、やせこけている実体があらわれるという意見が多かった。
記念だとか中間点検だとか
ベストとワーストに上がった相当数が同じ会社の所属ということは、SMエンターテイメントがアイドル市場を主導してきたことを反映する。ソロよりグループが大勢であることも同じだ。合わせてベストとワーストを同時に席巻した歌手とグループがいないことも、アイドルに対する好き嫌いを決める普遍の定規が形成されたことを示している。単純に好感・非好感イメージとキャラクターを離れ‘基本’の水準が尺度として作用しているということだ。以上の結果がアイドルに対する記念になるのか、あるいは中間点検になるかは更に見守らなければならない。それほど長い時間が必要だとは思えない。
ナ・トウォン/音楽評論家
※追伸
“基本的に私はこの企画に参加できなかった。理由は3つ。最初に、私はここに一言を付け加える程に彼らについて知らない。第二に、私も老いつつある。耳を傾けて聞いても、これらの曲はよく聞こえない。決定的な3番目、まだ世の中には聞く音楽が無尽蔵に多い。私が平均年齢の3倍以上を生きたとしてもアイドルたちの音楽まで聞ける時間は与えられないようだ。なので、せいぜい平均年齢を生きるという現実を考えれば人生はあまりにも短い、あー。”(キム・ヒョンジュン)
原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/entertainment/440602.html 訳J.S