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證道歌字、最古金属活字 認定‘2%不足’

原文入力:2010-09-02午後08:11:43(1339字)
ナム・クォンヒ教授 決定的物証 出せず
炭素年代推定も金属では不可能

ノ・ヒョンソク記者

←ナム・クォンヒ慶北大教授が現存最古の金属活字本<直指>より1世紀以上前の金属活字実物だと主張する‘證道歌字’ 12点(写真左側)で印刷したと推定される13世紀仏教書籍<南明泉和尚頌證道歌>の木版覆刻本が2日午前 公開された。 ニューシス

本当に‘直指’より古い最古の金属活字が現れたのだろうか?
去る1日、現存最古の金属活字本<直指心体要節>(直指)より少なくとも138年前の金属活字12点を確認したと発表したナム・クォンヒ慶北大教授が2日、ソウル、鍾路区、慶雲洞の多宝星古美術展示館で言論説明会を開いた。

この席では金属活字の実物と、その活字で印刷したと推定される13世紀仏教書籍<南明泉和尚頌證道歌>の原本をそのまま写した木版覆刻本(宝物758号)が公開された。ナム教授は‘證道歌字’と命名したこの活字の鋳造・使用時期が13世紀と推定され、鋳造方法、書体、形態的側面から当時の高麗中央地域の印刷術の高い水準を証明するものと主張した。彼は 「捜し出した金属活字12字が原本活字をそのまま写した13世紀<…證道歌>覆刻本に出てくる特有の書体と活字の高さ、角、はらいなど、ほとんど全く同じだということが明らかな証拠」と話した。国内唯一の実物として残っている国立中央博物館所蔵金属活字‘復(山冠に復)’字と形や銅、錫、鉛などの混合成分比率が似ているということ、今日の職人でもまねて作ることができないほど字体が深く、上下に分離した鋳物構造などの出来ばえが卓越していることも主な根拠として提示された。

もちろんナム教授が明らかにした物証は全て間接的な情況証拠だ。学界では<…證道歌>の金属活字版本が伝えられていない以上、木版本の文字比較による考証では限界があるという意見が少なくない。

カギは活字が本当に13世紀高麗時代のものなのかを立証することができるかにかかっている。これを裏付ける直接的資料は貧弱だ。古美術商を通じて流通した活字は、日本に流出し戻ってきたとということ以外には出土地、伝来経緯が不確かだ。比較分析するに足る実物は、高麗時代のものと推定される国立中央博物館所蔵の‘復’活字一点のみだが、この活字もやはり出土経緯が不確かで印刷された文献記録もなく、学界では真品として公認されていない。炭素年代測定などの科学的分析も金属の場合には不可能だ。保存科学専門家のイ・オヒ韓国伝統文化学校客員教授は「活字の金属成分分析は具体的な情報を付加するものであり、遺物の真偽や年代確認を判断する端緒ではない」と話した。一部学界関係者たちはこういう脈絡で決定的物証が追加で出てこない限り、公認のための学術的議論は進展が難しいという見解まで出していて、真品判定までには険しい過程が予想される。

ノ・ヒョンソク記者 nuge@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/438044.html 訳J.S