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[マガジンesc]‘クラシック’より強い力‘エッセンス’

原文入力:2009-10-14午後07:25:05
チャン・ジンテクのデザイン side kick
ブランドの核心力量を極大化し
大当たり出したオリンパス ペンとソニーvaio Xシリーズ

←オリンパスデジタルカメラ pen(左側)とソニーノートブックvaio Xシリーズ.

復古デザイン,クラシック デザイン,レトロ(Retro)デザインなどが冷や飯のような冷めた隙間を突き抜け‘エッセンス’(Essence)というキーワードが浮上している。英語辞典の表紙で見慣れたこの単語の意味はとても深い。辞典に当ってみれば‘事物の本質,精髄,真髄’等と出てくるが、その感じは概略骨の中にたまった骨髄をいじりまわすこと程度だ。一言で言えば最大限奥深いところまで探りデザインしろということだ。

ここでデジタルカメラを一つ取り上げよう。発売2時間で売り切れ3ヶ月過ぎた今も入手が容易でないという、だからなかなか価格が落ちないオリンパス PENだ。一見するとこのデジカメの長所は小さい本体にもかかわらずレンズを変えられDSLRをまねることができるということだ。一般DSLRより小さな‘マイクロフォーサーズ’という新しいフォーマットを採用し、光を屈折させ丸いピューファイダで見られるようにした‘ペンタプリズム’まで削除し最大限小さくした。

オリンパス PENの本当の魔力はここにとどまらない。50年前に遡る1959年に出てきた最初のオリンパス PENを探ってこそ現在のPENを理解することができる。皆が太ももほどのカメラに足の親指ほどのフィルムを入れてシャッターを押していた時期にオリンパス ペンは‘ハーフ-サイズ’というなじみのうすい単語を携えて軽やかに発売された。ハーフ-サイズというのは言葉どおりフィルム一枚を半分に分けて撮るという意味。それで24枚撮りフィルムを入れれば48枚が撮れた。大きさも非常に小さく片手で持って撮りやすく、このような特性のために‘手に握って使うPenのように簡単に撮る’という意味で‘PEN’という名前がついた。以後PENは全世界に数多くのファンを率いて垂直上昇(して1986年に全自動コンパクトカメラに押され断種されは)した。

50年ぶりに出てきてあっという間に品切れになった‘PEN’にはオリンパスのこういう魅力がそっくり含まれている。先代の先祖がフィルムを半分にして撮ったように、2009年式PENもDSLRより小さいCCD(映像をデジタル信号に変える装置)を使う。鏡とプリズムを通じ光を屈折させ画像を見られるペンタプリズムは今回もなくなった。小さいレンズ規格を使ったことも昔も今も同じだ。できたものもよく似ている。オリンパスの‘エッセンス’をさわりデザインしたからこそ可能なことだ。

数日前にはソニーから‘エッセンス’の強い香りが漂う超薄型ノートブックvaio Xシリーズが出た。やはりソニーの‘エッセンス’はウォークマン時期から磨き上げられた突出した移動性だ。Xシリーズは1970年のウォークマンがそうだったように、持って歩きながらでも所期の機能を全て使える。超軽量,高剛性素材で作り、携帯電話より薄く(13.6㎜)リンゴくらいに軽い(745g)Xシリーズは11.1インチ高解像度画面とフルキーボード,7.5時間使えるバッテリーまで備え突出した移動性を確保した。競争製品より常に高いソニーの‘エッセンス’に基づき、価格も他のノートブックより2倍,ネットブックより3倍も高い219万9000ウォンだ。

チャン・ジンテク デザイン コラムニスト

原文: https://www.hani.co.kr/arti/specialsection/esc_section/381929.html 訳J.S