早すぎる寒気が近づいた先週、風まで強く吹き体感温度は真冬を彷彿させた。 ソウルに初雪が降った18日午前5時30分頃、気温は零下0.1度だったが風は秒速7.4mもあり体感温度は零下4.9度に達した。
ソウルの気温は鍾路区(チョンノグ)松月洞(ソンウォルトン)のソウル気象観測所芝生上に設置された百葉箱内の温度計で測定した値なので、実際に人が皮膚で感じる体感温度とは距離がある。 気象庁は毎年11月から翌年3月まで48時間体感温度指数を3時間間隔でホームページ(生活気象情報)に発表している。
気象庁が使っている体感温度指数(WCTI)は2001年に米国気象庁とカナダ気象サービスが共同研究チーム(JAG/TI)を構成して開発したモデルを土台にしたものだ。 体感温度指数は1945年に米国の探検家ポール サイプルとチャールズ パセルが風による水の冷却効果を計算して発表したのが最初だ。 2人は南極でプラスチック シリンダーに10度の水を詰め、風と温度により水が凍る時間を5分間隔で夜間に測定し指数モデルを作った。 しかし実際より冷却効果が高く計算されていて寒さをきちんと説明できないという言論の批判を受けた。 1971年には米国の繊維学者であるロバート ジョージ ステッドマンが人体の熱平衡理論を基礎に新しいモデルを提示した。 身体面積の3%を占める顔は、露出し、手足(12%)は手袋で、胴(85%)は服で覆った時に生じる人体の熱生産量と呼吸・露出などによる熱損失量が同じだという熱平衡理論に基づいて、温度・風速により人体の単位面積当たり熱損失量を計算する方法だった。 しかし計算が複雑で活用度が劣っていた。
米国-カナダ共同研究チーム モデルは、カナダで志願者12人を対象に風を人為的に起こす風洞内で顔の温度と熱損失量を測定できるセンサーを鼻、顎、額、頬に付け実験した結果値を基に作られた。 実際に人を対象にした実験値なので、現実的で特に寒さに露出した皮膚が凍傷にかかる時間を提示して軍隊などで活用されている。 この指数を見れば、露出した皮膚は体感温度が零下60度である時に95%の人々が2分以内に凍傷にかかる。
だが、このモデルも太陽輻射の強度と湿度変化、寒さに対する個人差などが反映されていないという限界がある。 実際、18日のソウルの最大瞬間風速は午後3時37分頃に測定された秒速15mだったが、その時刻の体感温度は零下2.8度で、気温の零下1.4度と大差なかった。 仁済(インジェ)大研究チームが我が国の成人男女12人を対象に額、顎と両頬にセンサーを付けて風洞実験をした結果によれば、米-カナダ共同研究チーム モデルが気温が低い場合には風の効果を過大評価し、気温が低くない場合には反対に過小評価していることが明らかになった。 西洋人が寒い環境に露出すれば東洋人に比べてはるかに寒く感じると解釈できる。 実験では男性の皮膚温度が女性より全体的に高いことが明らかになり、女性が寒さに一層敏感であることが調査された。 特に右頬は測定温度が最も低く、左頬との差は3.3度に達した。
イ・グンヨン先任記者