原文入力:2012/09/09 18:49(1392字)
ヴェネツィア映画祭受賞現場
韓国映画 初の3大映画祭最高賞
‘ピエタ’非公式部門でも3個の賞
審査員“本能的に魅惑”と絶賛
チョ・ミンス、主演女優賞 惜しくも逃す
“アリラン、アリラン、アラリヨ〜”
授賞台で韓国民謡‘アリラン’が鳴り響いた。 8日(現地時間)イタリア、ヴェネツィア国際映画祭で映画<ピエタ>で金獅子賞を受賞したキム・ギドク監督は“映画<ピエタ>を選んでくださった皆様に光栄をお返しする”という受賞感想と共に‘アリラン’を歌った。 キム監督はこの日“世界の人々にとって最も韓国的なものを受賞感想の代わりに伝えたかった”と‘アリラン’を歌った理由を明らかにした。
キム・ギドク監督の18回目映画<ピエタ>が8日(現地時間)閉幕した第69回ヴェネツィア映画祭で最優秀作品賞である金獅子賞を受賞した。 韓国映画が世界3大映画祭(カンヌ・ヴェネツィア・ベルリン)で最高賞の栄誉を授かったことは、今回が初めてだ。 <ピエタ>はこの映画祭で非公式部門でも若い批評家賞、ゴールデンマウス賞、ナチャレノターデイ賞など3個の賞を受けて全4個の上を手に入れた。 マイケルマン審査委員長はこの日“(人を)本能的に魅惑させる、ずば抜けた映画”と<ピエタ>を絶賛した。
今回のヴェネツィア映画祭の銀獅子賞(監督賞)は<ザ・マスター>を作ったアメリカの監督ポール・トーマス・アンダーソンに返された。 主演男優賞は<ザ・マスター>の、ワーキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンが共同受賞し、主演女優賞は<フィール・ザ・ボイド>のイスラエル女優ハダース・ヤロンが受賞した。
<ピエタ>の主演俳優チョ・ミンス氏は主演女優賞受賞者で議論されたが、金獅子賞を受けた作品が違う主な部門受賞をできないという映画祭の慣例により賞を受けることができないと分かった。 <ピエタ>の投資配給会社‘ニュー’の関係者は、“審査委員および映画祭関係者たちが閉幕式の後披露宴席で‘チョ・ミンスの主演女優賞は全員一致であった’と伝え、心残りを吐露した”と9日伝えた。 チョン・コシン中国監督と俳優サマンサ・モートンなど、ヴェネツィア映画祭審査委員がチョ・ミンス氏を直接訪ねてきて彼女の演技を賞賛した。
チョ氏は、“(7年ぶりの)スクリーン復帰作でこのような光栄を得ることができ、本当に幸せだ”として“この前閉幕したオリンピックで(メダルを取った)国家代表選手もこのような気持ちだったのではないか考える。 キム・ギドク監督と共に作った映画<ピエタ>の金獅子賞受賞が大韓民国最初の受賞で、喜びが倍になった”と話した。
<ピエタ>の金獅子賞受賞は予想されたことだった。 映画祭序盤、アメリカ映画雑誌<ハリウッド・リポート>は<ピエタ>を強力な金獅子賞受賞候補として取り上げ論じた。 イギリス<ロイター>通信は、閉幕式前日である7日に<ピエタ>と、アメリカの<ザ・マスター>が金獅子賞を角逐すると予想した。 <ロイター>は“愛情の欠乏した残酷な青年と、彼のお母さんだと主張するミステリアスな女性の関係に対する探求が観客を没頭させる”と評した。 6日<アーエフペー>(AFP)通信もこの映画祭の日刊情報誌<ヴェネツィア・ニュース>で、23人の映画評論家対象アンケート調査結果によると<ピエタ>が最も高い点数を受けたと伝えた。 イタリア日刊<ラ・レプリカ>は“衝撃的な映画だ”、“復讐と憐憫の間でびりびり裂けたキャラクターたちの極端な話に征服された観客が、しきりに拍手を送った”として<ピエタ>に集中して照明をあてた。
一方、この映画祭非競争部門で韓国ユ・ミニョン監督の<招待>が最優秀短編映画にあたえるYouTubeオリゾンティ賞を、チョン・キュファン監督の長編<ムゲ>(英題ザ・ウェイト)がクィオ・ライオン賞も受賞した。
ピエタ
…‘ピエタ’はイタリア語で‘慈悲を施して下さい’という意だ。 聖母マリアが死んだイエスを抱いて悲しみに浸った姿を描写した美術様式を称したりもする。 ミケランジェロの彫刻像、フィンセント・ファン・ゴッホの絵画で‘ピエタ’作品を確認することができる。
パク・ポミ記者 bomi@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/550821.html 訳:H.K