本文に移動
全体  > 文化

[マガジンesc]春うらら 昭陽江乙女への道

原文入力:2009-03-27午後02:42:38

 escワーキングマップ2.春川 望台路地と明洞
芸術家たちの息遣いが聞こえる望台路地から明洞の街,春川芸術の広場を通り昭陽亭まで6km

イ・ビョンハク記者

←昭陽2橋下の昭陽江乙女像。1970年に発表され人気を呼んだ‘ソヤンガンチョニョ’を記念し2005年に建てられた。後方にはソガリ(スズキ科の魚)造形物がある。

春の澄んだ空。春川の韓国語の名前だ。衣岩ダム・昭陽ダムで堰きとめられる前まで、昭陽江(ソヤンガン)はまぶしい白砂浜を濡らして流れる透明な水路だった。鄭澈,金時習,Isabella Bird Bishop,李慇相などがこの水路を訪れ感歎詞を注いだ。湖畔都市となった今も春川は歩いてみたくなる都市に選ばれる。春川都心の過去と現在を半日で貫くコースを歩く。春の日差し受けながら半日散策してみる。

パク・スグン,クォン・ジンギュが暮らした古い路地

←春川,望台路地と明洞。(※クリックすればさらに大きく見ることができます。)

春川南部路から春川郵便局の向い側 風物市場①に入った。南部路に沿って並ぶ住宅街路地につながる風物市場は薬司川水路を覆蓋したところだ。行った日が市の日(2・7日)。裏路地まで騒々しい。塀の下にずらっと屋台を開くおばあさんたちが笑っておしゃべり、春の日差しがなくても路地内は明るい。「寄ってらっしゃい。朝採ったものだよ」家で育てたり野原で摘んだ春ナムルと食べ物,生活用品を前に置いてお客さんを呼ぶ。ナズナ・のびる・苦菜に葛の根・子犬・ひよこ・味噌玉・蜂蜜・麦芽・ゴマ油・菊芋・麻袋まで屋台商品が座ったお年寄りの表情のように多様で興味深い。鴨の子・みみずくまで出てくるという路地だ。薬司川の復元推進で風物市場は2年後、温衣洞の高架鉄道下へ場所を移す。

市場の後、‘ジンポ通り’に上がり本格的な望台路地探索を始める。左側に幼稚園を見下ろし、木製階段を上がれば新しく建てた亭子 望台亭が出てきて横には展望の良い喫茶店ハヌルカフェ(天空カフェ)②がある。高さはさほどでないが、周辺町並とテリョン山・クムビョン山などの山なみがひと目で見渡せる。望台路地ツアーを始めたり終えるのに丁度良い喫茶店だ。 エスプレッソ3000ウォン。

ハヌルカフェの上側路地に入ると望台路地が始まる。日帝時代、山の上に建てた望台(火災監視塔)に由来した名前だ。路地に広がるケナリ(レンギョウ)が黄色いつぼみに力をいっぱい集中している。古くて壊れそうなセメント石垣,錆ついた鉄格子と鉄条網、ひとりがやっと通れる路地など、1960~70年代の山の斜面にできた町並風景が懐かしくて少し寂しい。望台路地三つ角‘キデ(寄り添い)スーパー’③おじいさん(69)の語り口も寂しい。「さびれゆく路地に何を見るものがあって入ってくるのかい」 20年前、山の町の人どうしが互いに寄り添って暮らそうという意味で名前を付けたというキデスーパーは、デパート・コンビニに押されて苦労の種となって久しい。門を閉めた‘望台庶民理髪館’の向い側の階段を上がれば望台④がある。3階建ての望台では、今でも民間防衛サイレンが鳴る。また降りてきてアリラン路地に入ってみる。くねくねと続くからアリラン路地だというが、一人で歩いても裾が垣に擦るほど狭い。

望台路地周辺は画家パク・スグン(1914~1965),彫刻家クォン・ジンギュ(1922~1973)が学生時代を送ったところだ。消防道路にそって薬司明洞住民センター側に降りてきて、春川教育情報館そばの路地に入れば、住宅壁に韓国現代彫刻の道を切り開いた彫刻家クォン・ジンギュが暮らした町並であることを知らせる小さい立て札⑤がある。春川の道と路地を研究するシン・ヨンジャ(56)氏は「パク・スグンは貧しかったので、さらに上の方の町に住んでいたのではないかと推測される」と話した。

竹林洞聖堂⑥(近代文化遺産)をすぎて薬司里峠通り⑦に行く。以前、孝子洞・碩士洞の住民たちが市場を行き来する時、歩いて越えた峠だ。ミシン店,トウモロコシを揚げる店,のこぎり店など、古色蒼然たる過去の店構えが残っている。50年にわたってミシン店を営みながら「ミシンに青春の全てを捧げた」キム・スンドル(79)氏が2車線車道に変わった峠を指し示した。市の日になれば峠が人波で一杯になり、すしづめのようだった。」

←明洞そばブラウン5番街‘美空間 ポム(春)’の韓牛写真展案内板.

旧道を回って出れば、道は先端ファッション通りにつながる。中央市場⑧を経て続く明洞⑨通りは春川ファッション1番地だ。あちこちにドラマ<冬のソナタ>撮影地であることを知らせる立て札が立っている。商圏が80~90年代と同じではないが、相変わらず若い男女で混みあう。この頃新しく浮上した所は明洞上路地のブラウン5番街⑩だ。マルチプレックスのプリマスシネマ前休憩場まで衣類・靴・ネイルアート専門店・イタリアン食堂・コーヒー専門店・ブックカフェ・生ジュース店らが一杯だ。劇場横の路地にはマイム・魔術など公演団体の練習場がある。‘美空間 ポム(春)’⑪は個性ある若い作家たちの実験的作品を主にお披露目する無料展示館だ。展示中(23日まで)の‘韓牛専門’写真作家キム・シドン氏の牛の写真が映画<ウォナンソリ>の感動を呼びさます。4月4日からは平凡な黄昏どきの方々の愛の物語を手紙・映像・録音・写真で展示する‘ラブレター展’が開かれる。

また別の文化空間を観に道庁の側に歩く。江原日報と韓国銀行の間の路地の角に春川文化院正門があり、向い側の曲がり角のカフェ‘美しい人’⑫が物寂しい。左折して上がれば、大通りの向い側にマイムの家・美術館・ポムネ劇場が一ケ所に集まった春川芸術の広場⑬がある。マイムの家では毎週土曜日夕方7時からマイム公演が開かれる。伝統韓定食店オンソバンをすぎて、オクチョン通りに上がれば道庁前に達する。ここからは文化史跡地探訪だ。道庁前の威鳳門⑭は1646年現道庁の場所ににあった聞韶閣の高柱大門だ。アパート土木工事場横の瓦家路地⑮は昔、大地主らが暮らした金持ち町だった。今は古くて荒れた家々が心細い路地を挟んで群れを成している。一方には日本人観光客が途切れてひんやりとした<冬のソナタ>撮影地もある。10分程度降りてきて塔通りに入り、西部市場前に出れば高麗時代の塔である春川七層石塔(16)(宝物)が建っている。大通り(昭陽路)に出てきて10分余り昭陽橋側に上がると忠圓寺の立て札を見てポンゲ市場路の路地に入る。

←薬司洞風物市場 裏路地のあるおばあさんの屋台.

ポンゲ市場(17)は毎日明け方3時に市が開始され午前9時に終わる在来の市場だ。小さな空地と裏路地で屋台と露店40ヶ所余りが開いてあっという間に消える。‘巫女’の看板を掲げた占い店らが布陣した路地をすぎれば善政碑・頌德碑・不忘碑などを一ヶ所に集めた碑石群(18)が出てくる。その横道を5分ほど上がればボンイ山山裾の昭陽亭(19)(道 文化財資料1号)に至る。ボンイ山(301.5m)は春川の鎭山だ。亭子に上がると春風は穏やかで日は半ば傾いていた。春川に立つ‘昭陽江乙女像’がシルエットのように浮かび上がった。 ここまで6kmを歩いた。

ウォーキング メッセージ

◎南春川駅から南部路の春川郵便局の前まで行くバスが随時ある。所要10分。春川駅は閉鎖された。タクシーで春川都心大部分地域に2千~3千ウォンで行く。都心で立ち寄る価値あるところとしては春川博物館,孔之川,彫刻公園などがある。彫刻公園そばエチオピア参戦記念館2階の自販機コーヒーがおいしい。エチオピアから持ってきたコーヒーを使う。食べてみたいところとしては南部路の南部マッククス(033-254-7859)・名家春川マッククスのマッククスとチョントク(各5千ウォン),中央路2街元祖鶏プルコギ家(033-257-5326)鶏炭火焼き(1人分8千ウォン),玉泉洞ウンソバン(033-244-6116,昼食・夕食時間のみ営業)の伝統韓定食(1人1万7千ウォンから)等.

春川=文・写真イ・ビョンハク記者leebh99@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/SERIES/212/344859.html 訳J.S