原文入力:2011/12/02 21:48(1564字)
イム・ジョンオブ記者
ペク・ウォングンの出版風向計
←ペク・ウォングン韓国出版研究所責任研究員
総合編成チャネル4社が開局し、とても華麗なプログラムらを送りだし始めた。総合編成は言論財閥と現政権、政界が作り出した会心の合同作品だ。 2000万世帯が加入するケーブルTV、衛星放送、インターネット放送視聴者たちの放送(チャンネル)選択権が拡大し、コンテンツ産業の育成効果が期待されるという肯定的見解もなくはないが憂慮されるところがはるかに多い。
何より総合編成は地上波放送に適用される放送時間(19時間)制限さえない24時間終日放送であるのに加え、すべてのジャンルのプログラムを作り送りだすことができ、地上波放送とすぐに隣接した10番台の美味しいチャンネルを揃って配分された。事実上、地上波に劣らない影響力を発揮することになったわけだ。これは単純にいくつかのケーブルチャンネルが増えることとは本質的に異なる放送地形の変動を招き、それにともなう広告市場とメディア権力の連動問題、視聴者の映像媒体隷属現象が加速化されることは自明だ。 新聞紙面を活用した自社総合編成の行き過ぎた広報も眉をひそめさせる。 出版生態系の側面から見れば、活字媒体、印刷媒体に全方向的な逆機能を増幅させ読書人口減少をあおりたてるだろう。
そうでなくても難しい出版環境で去る2年間スマートフォンとタブレットPCの普及は読書人口をより一層減らし、移動中にも読書媒体の代わりにインターネットと映像媒体を利用するように構造化されたのが近頃の現実だ。 出退勤や通学も公共交通を利用してそれなりに本を読んでいた風景も映像とインターネット利用で代替されてしまった。 総合編成の登場はこのように媒体利用時間と費用が映像に集中する現象をより一層深化させるだろう。
こういう憂慮を後押しするのは主要報道機関と地上波放送の書籍関連情報提供が10年前とは比較にならないほど後退した点だ。8面ずつ別面で提供していた主要新聞の週末版書籍紹介紙面は<ハンギョレ>を除いては2~3面に大幅に減った。黄金時間帯を割いて紹介される本がいつもベストセラーになった<TV、本を語る> <感嘆符>のような番組の神話も消えて久しく、<韓国放送>がそれでも体面繕い用で木曜夜12時に読書プログラム一つを進行する程度だ。これは報道機関が本を読む社会を作るための公益的実践の代わりに当面の利潤だけに追従した結果だ。言論の読書情報提供の減少推移と去る10年間墜落を止めない国民読書率間に関連性がないと見るのは難しいだろう。
おりしも2012年は文化体育観光部が定めた‘読書の年’だ。 無限映像媒体(nscreen)時代に衰弱した本と読書の価値をより高められるように、新聞社に根を置いた新生総合編成チャネルがぜひ言語・文字の力を拡張させるために格別の使命感を持ってメディア融合時代に臨むことを願う。 本に関する情報不足を読書障害要因に上げる多数メディア利用者らの声に耳を傾け、多様な本情報と読書討論、朗読、著者インタビュー、本で読む世の中などおもしろくて有益な読書プログラムを多数編成してもらいたい。
更には、ない分野がない数百ヶに及ぶケーブルチャンネルの中で、唯一‘本専門放送チャンネル’一つとしてない恥ずかしい現実を打開するための摸索が出版界から触発されなければならないだろう。 出版市場と読書人口減少を恨むには自助努力が不足しているためだ。
韓国出版研究所責任研究員
原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/book/508362.html 訳J.S