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[社説] 文化放送、ついに“死んだ言論”になるのか

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/477865.html

原文入力:2011-05-13午後08:12:59(1247字)

<文化放送>(MBC)が一昨日、<PD(ディレクター)の手帳>のイ・ウファン ディレクターと<7日間の奇跡>のハン・ハクス ディレクター(前<PDの手帳>のディレクター)を一方的に非製作部署に発令した。去る3月、<PDの手帳>の看板であったチェ・スンホ ディレクターなどディレクター6人を大挙交替させたのに続き、二ヶ月余でまたも“<PDの手帳>殺し”を強行したのだ。そんなことをして、一体どのようにジャーナリズムの本分を遂行するというのか、キム・ジェチョル文化放送社長に尋ねざるを得ない。

今年に入り<PD手帳>を巡って起きた諸々のことは、文化放送の経営陣が政権の口に合わないプログラムにクツワをはめる決意をしたことを示している。 チェ・スンホ ディレクターが追い出される直前に準備していたテーマは、イ・ミョンバク大統領が長老を務める希望教会であったし、イ・ウファン ディレクターは先月“双龍(サンヨン)自動車の解雇者2年”を扱ったあと“南北経済協力中断、その後の1年”を準備中だった。 どれも大統領府が快く思わないテーマだ。 特にイ・ウファン ディレクターは最近ユン・キリョン時事教養局長から南北経済協力問題を取材するなという指示を受けていたし、ハン・ハクス ディレクターはこのような取材中断指示についてディレクター全員を代表してユン局長と面談をしてきた。こうした中で二人が突然番組製作と関連のない部署に発令されたのだから、“報復性人事”という以外に表現のしようがない。ユン局長は二人のディレクターの交替について「これまで時事教養局は文化放送の解放区という話が出るほどだった」と言い、今回の措置が政治的決定であったことを隠さなかった。

イ大統領との親密な関係のために就任時から“天下り”という批判を買ってきたキム社長は、一貫して政権に批判的な進行者の交替と批判的番組の廃止に集中してきた。 昨年<後プラス>と<ダブリュー(W)>を廃止し、先月は世論の強い反対を無視してラジオ時事番組<キム・ミファの、世界はそして私たちは>の進行者キム・ミファ氏を事実上辞めさせた。 キム社長はキム氏に「ラジオが騒々しいようだが、他の番組に移ってみたら」と直接辞任圧迫を加えたという主張まで出てきている。

文化放送の今回の措置は、全国言論労組の声明のとおり「真実の目撃者を殺し、時代の見張り番を追い出す」行為だ。 政治・経済など主要領域の権力を批判し牽制することこそが、言論の第一の使命だ。 文化放送でこういう価値を先頭に立って実現してきた番組が<PDの手帳>であることは誰もがよく知っている。 文化放送の経営陣は今“死んだ言論”の道へ向かっている。

原文: 訳A.K