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[時論]進歩政党の‘選挙連帯’を促す/チョ・グク

原文入力:2009-02-03午後11:14:03
←チョ・グク ソウル大法大教授

民主労働党と進歩新党、二つの進歩政党に対し愛情を持っている一人として、両側から非難される覚悟をして今年の国会議員再補欠選挙と来年の地方自治団体長選挙のための苦言を差し上げようと思う。

2008年初め、民主労働党非常対策委員会(委員長シム・サンジョン)の革新案が党大会で否決され脱党事態が広がり、以後二党は選挙で惨敗した。この過程を経て民主労働党と進歩新党の人々の間には哲学的・政策的対立に加えて感情的沈殿物が積もることになった。民主労働党の人は自身を‘従北主義者’と批判し脱党した進歩新党の人々を‘分裂主義者’と批判する。進歩新党の人は北朝鮮批判を躊躇し党内情報を北朝鮮に送った‘一心会’組織員を保護する民主労働党内多数派を時代錯誤的‘覇権主義者’と批判する。

事実、政治家も活動家も人であるから、自身の胸中に深く刻まれた人間的感情の谷を解くことは容易ではない。近い例ではノ・ムヒョン政府時期、ヨルリンウリ党と民主党の人の間にできた感情対立は、民主党によるノ大統領弾劾推進という政治的自殺ゴールに連結したのではないか。しかし進歩政治と労働者の政治勢力化という大義を追求する人ならばそうあってはならない。「進歩は分裂で滅びる」という嘲笑の混じる命題が誤りであることを実践で示さなければならない。相手を‘××主義者’とレッテルを貼り損傷を与えることは止めなければならない。

今の時期に二つの政党が直ちに合わさるのは望ましいことでも現実的でもない。私たちの社会の進歩のためにいかなる路線と政策が正しいのかに対する論争は真剣で熱く続けられなければならない。しかし、目前に近づいた選挙では連帯しなければならない。党内各政党の独自的判断,各党幹部らの利害関係,地域党員らの情緒などがこの連帯を遮りがちだが、進歩政治の踏み台を用意するためにはこれを乗り越えなければならない。一選挙区に二つの政党が皆候補を出す場合、その結果は火を見るより明らかなためだ。

進歩政治の戦略地に選ばれる蔚山の例をあげてみよう。蔚山市,北区で民主労働党所属で17代国会議員として当選したチョ・スンス前議員が進歩新党所属で再補欠選挙出馬を準備すると言われている。ところが民主労働党内には脱党を先導したチョ前議員に対する敵対感が非常に強くチョ前議員を落とすためにも民主労働党は候補を出さなければならないという話まで出回っているという消息を聞いた。

しかしこのような感情的対応は政治的自害行為だ。むしろ両党が蔚山,北区再補欠選挙と蔚山市長選挙のための候補を単一化する‘ビッグディール’を推進することが賢明だろう。互いに嫌う理由は各々あるだろうが、そのために政治的連帯を放棄してはいけない。

選挙連合は‘野合’でも‘闇取り引き’でもなく、ごく少数派である進歩政治の院内進入を可能にする現実的自己救済策だ。共同の選挙運動を設け苦しんでみるならば、相手に対する誤解や偏見も徐々に解消され互いの強力な点と徳性も認められないだろうか。‘進歩大連合’もできずに‘民主大連合’を云々するのは滑稽なことだ。‘存異求同は進歩政党間の行動準則にならなければならない。

現在の執権勢力が私たちの社会を弱肉強食の‘ジャングル資本主義’にしようとしているということはますます明らかになっている。大衆は夢を失い絶望しているこの時、国会と地方自治体で進歩政治の持分と役割が大きくなることは緊要だ。民主労働党と進歩新党の両党が路線上の差と感情的対立を越え大乗的次元で選挙連帯を設けることを待ちこがれる。

チョ・グク ソウル大法大教授

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/336714.html

原文: 訳J.S