原文入力:2010-08-24午後07:41:18(1873字)
←ホルゴ ハイデ ドイツ社会経済行為研究所 所長
最近スウェーデン北部のあるところで、ベトナム出身のイチゴ収穫労働者5人が移住労働者宿舎として使われている廃校建物の部屋に作業班長を閉じ込めた疑惑で警察に逮捕された。他の地域ではタイ出身労働者たちが賃金を全く受け取れずに飢え、パチンコで鳥を撃ち拘禁された。福祉国家として有名だったスウェーデンで、今日ぞっとする労働・生活環境で生き残ろうとしている移住労働者たちの苦闘が頂点に駆け上がっている。
北スウェーデンは山イチゴ類の天国だ。多くのスウェーデン家庭では冬季用保存食品のジャムやジュースを作るため、休日には野生イチゴを摘んだりする。しかし卸売商に売るためにイチゴを摘むことは何も魅力的でない。あまりにも価格を低くみなされるためだ。数年前から、夏の終わりの数ヶ月間、貧しい東南アジア出身労働者 数千名が募集され、チャーター機でスウェーデンに押し寄せる。今年はタイから8000人余り、ベトナムと中国から1000人余りが来た。これはちょっと見にはいろいろと良い解決策に思える。人材業者とイチゴ産業界の公式発表によれば、これらの移住労働者の大多数は貧しい農民で、種まき以後 収穫まで仕事のない時間に裕福なスウェーデンに来て結構な金を稼ぐ。そしてスウェーデンの消費者は安い価格でそのイチゴを買うということだ。
しかし現実は違う。数年前から移住労働者の賃金、税金、旅行と宿舎手数料、監督者などの搾取などに対する論難があった。特に昨年は、多くの移住労働者たちが金を儲けるどころか借金だけを募らせて帰らなければならなかった。スウェーデン労働組合連盟は、自分たちの団体協約基準に合わせて移住労働者に最低賃金を適用するための討論に入った。その結果、スウェーデン移住当局は移住労働者募集と雇用条件を改定した。最も重要な規定は、スウェーデンの外国人労働者募集業者と雇用業者は移住労働者にイチゴ収穫量と関係なく2300ドル相当の最低賃金を支給したという証明をしなければならず、スウェーデン労組にも雇用条件に対し言及する機会を与えなければならないということだ。
しかし、今年から発効されたこういう規定はまともに守られていない。労働者たちは裏面契約をしなければならない。一つは当局提出用で、他の一つは一日に90㎏のイチゴ収穫量を達成して初めて金を受け取るという条件に同意する契約だ。明白な不法だ。しかし実際には労働者が連帯しない限り権利を保証される機会は無視される。
これらのぞっとする労働条件と住居環境に関する熱い討論は、部分的には移住労働者に対する否定的イメージを広めもした。‘移住労働者は不潔で、森で大便を排泄し、イチゴを盗む’などだ。もちろん、大部分のスウェーデン国民はイチゴを収穫する移住労働者に直接会う機会がなく、コミュニケーションも不可能だ。最近、スウェーデンでは中国移住労働者100人余りが "SOS" 、"助けて下さい"と書いた立て札を持ちデモ行進を行ったが、社会福祉当局は言語障壁のために彼らが何を望んでいるのか正確に分からないと話した。それでも言論に助けを訴えるただ一つの声があり、これらはタイで地震津波に会った数千人のスウェーデン観光客を助けたタイ国民を想起させた。
スウェーデン労組は移住労働者の権益を保護し、労働基準を自国民組合員水準に合わせようとしている。すでに収穫期が始まる前に最低賃金を成立させることができた。移住労働者が権益闘争に立ち向かう間、スウェーデン労組は政府が移住労働者の状況に責任を負うようにし改善措置を要求している。
私が考える連帯はまた別の側面だ。何よりも闘争は共同の問題と共同の課題と認識されなければならない。闘争に立ち上がった人々は犠牲者や威嚇的存在ではなく、同志であり兄弟と受け入れられなければならない。実質的で法律的な支援に対する対面相談も直ちになされなければならない。スウェーデンの仕事場での連帯闘争はまたどうなのか?
世界化の望ましくない結果にため息ばかりつくべきではない。そのような連帯闘争が否定的世界化に相対し戦う何よりの大切な貢献となりうる。
ホルゴ ハイデ ドイツ社会経済行為研究所 所長
原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/436553.html 訳J.S