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[社説] ますます大きくなる天安艦疑惑、科学的検証 急ぐべき

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/428650.html

原文入力:2010-07-02午後08:21:08(1081字)

天安艦沈没事件が起き今日で100日目となる。だが時間が経つほどに事件の真相が明瞭になるどころか、逆に疑問が増幅されている。政府が6・2地方選挙を控え生煮えの調査結果を急いで発表したことに伴う問題点と見るほかはない。

まず魚雷推進体吸着物質を巡り‘科学論争’が尋常でない。国防部合同調査団は5月20日調査発表で、魚雷推進体と天安艦船体から非結晶質酸化アルミニウムが検出されたとし、北韓魚雷攻撃の証拠として提示した。だが、イ・スンホン米国バージニア大教授(物理学)とカナダ マニトバ大地質科学科分析室長ヤン・パンソク博士はこの物質を爆発の結果と見るのは難しいという独自の実験結果を発表した。これに対して合調団は「実験条件が違うために生じる差」と反論しているが、実験結果を翻意したり実験条件に問題があったのは合調団側だった。魚雷推進体吸着物質は魚雷攻撃の有力な証拠になるので、これを巡る論難は決して軽く見過ごせない。両側と第3の国内外専門家たちまで参加する共同実験を通じ是非を分けなければならない所以だ。

政府の頻繁な言葉変えも疑問を加えている。合調団は当初、北韓魚雷の設計図が北韓で製作した武器紹介パンフレットから出たものと発表し、後ほどパンフレットはないと言葉を変えた。5月20日発表当時、他の魚雷の設計図面を提示した過程も釈然としない。天安艦右舷プロペラが前方に曲がった点、魚雷推進体に‘1番’という文字が残っている点等も、相変らず明確に説明されていない。北韓の所業だと確証できる証拠を見つけることができないというロシア側の判断も、このような事情と関係がなくはなく見える。ロシアが専門家を派遣し、わが政府の調査結果を調べた点を考えれば、ロシアの最終判断が持たらす国際的波紋は少なくないだろう。

こういう状況を打開する方法は結局、調査結果を科学的に精密に検証することだけだ。政府はこれに積極的に応じる必要がある。これとは別に、国会は国政調査特別委を構成し、その枠組みの中で専門家委員会を稼動し科学技術者らが各種疑問を検証できるようにしなければならない。ハンナラ党も政府の主張だけを繰り返すのではなく国政調査要求に堂々と応じてこそ当然だ。国内外で疑問が提起されている懸案を検証するのは国会の当然の責務だ。

原文: 訳J.S