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[社説] 南北対決が招いた金剛山観光 存廃危機

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/417579.html

原文入力:2010-04-23午後10:03:07(1045字)

先週、金剛山観光地区内の南側施設の一部を凍結した北韓が、昨日これら施設の没収とともに他のすべての不動産を凍結し南側人材を追放すると明らかにした。韓国戦争以後 初めての南北経済協力事業として1998年に始まった金剛山観光が存廃の危機に瀕した状況だ。

北側の今回の措置は明らかに誤りだ。何より投資資産保護を規定した南北間合意に正面から外れる。特に北側は今回の措置を取り南側当局はもちろん事業権を持った現代峨山側となんら適当な手続きも経なかった。北側は没収理由として "長期間の観光中断でこうむった被害に対する補償" を挙げ "当然な主権行使" と主張したが、これはごり押しに過ぎない。一方が一方的に資産没収・凍結などの措置を取ることができるならばどんな南北経済協力事業も安定的にできない。

南北関係全般に及ぼす影響も憂慮される。北側は今回の措置を天安艦惨事と結びつけ "金剛山観光はさておき戦争が起きるかさもないかという危機一髪の最極端に来ている" と主張した。金剛山観光事業の主体に過ぎない名勝地総合開発指導局が "より恐ろしい事後措置" に言及したことも異例的だ。北側が南北関係進展に対する期待をあきらめているような姿だ。今のような南北対決がさらに持続するならば、開城工業団地事業が難しくなるのはもちろん、新しい事態がおきかねない雰囲気だ。

事態が今に至ったところには我が政府の責任も大きい。政府は北側が金剛山事業契約を破棄すると言ってから2ヶ月近く経つのに何ら積極的な努力もしないまま傍観・無視する姿を見せた。ここには金剛山観光を対北韓圧迫手段の一つとして見なす政策基調が大きく作用した。北に入る金脈をつかみ核問題などで屈服を引き出すというこういう態度に北側が反発するのはある意味では当然だ。

今や南北関係は重大な分かれ目に立った。今回の事態をきちんと解決しなければ過去の冷戦時期と同じ関係に戻るだろう。すべてが被害者になる構図だ。まだ機会は残っている。何より南北当局が積極的にでなければならない。高位級対話を通じて北側は一方的措置を撤回し、南側は観光を再開する側で決断を下さなければならない。南北関係の新しい枠組みをするのはそれからだ。

原文: 訳J.S