原文入力:2010-03-19午後07:33:40(1121字)
ハン・ミョンスク前国務総理わいろ授受疑惑事件が順次、検察の完敗側に傾く様相だ。裁判が進むほどに検察の主張は随所でこわれ、起訴状内容は根元から揺れている。この事件の核心証人であるクァク・ヨンウク前大韓通運社長の一進一退・?説縦説・東問西答式態度は言うまでもない。他の大部分の証人たちも検察の期待とはかけ離れた陳述をしている。当惑感を隠せないまま慌てふためく検察の姿が痛ましい状況だ。
この事件を審理中の裁判所が一昨日、検察に起訴状変更検討勧告をしたことはこの事件に対する‘中間評価’とも解釈できる。検察の調査内容が粗末だという理由で起訴状変更勧告を下したこと自体が非常に異例的だ。裁判所から "起訴事実が特定されていない" という訓戒まで聞いたことは、検察としては顔を上げることもできないほどの恥辱に違いない。一般人の常識に照らしてみても‘お金を渡した’という検察の起訴状内容と、 "椅子に置いて出てきた" というクァク氏の陳述は天と地の差だ。検察は "椅子に置いたお金がどこに行ったのだろうか" "起訴する時から分かっていた" という式でごまかそうとしているが、こういう主張が理に適わないことは誰が見ても自明だ。
この間の公判進行結果を見れば、クァク氏がお金を椅子に置いて出てきたという陳述さえも信じ難い。当時、総理公館昼食室には警護要員をはじめとして食事を運んだケータリング サービス関係者たちもいたのに、誰もお金を見たという人はない。現職公務員身分の当時総理警護人は "8年間勤めて昼食の後に総理がお客さんより遅く出てきたことはなかった" という証言までした。一時、市中では "金を受け取ったのはハン前総理ではなく‘椅子’ならば、椅子を起訴しなければならない" という笑い話まで出回ったが、前後事情を調べれば椅子にも罪がありそうでない。
裁判所が最終的にどんな判決を下すかはまだ速断できない。だがハンナラ党ですら "検察が粗雑な捜査で地方選挙を難しくさせた" という不機嫌な声が出ているのを見れば、どんな結論が常識に符合するかはすでに明らかに見える。まだ検察一人だけが未練を捨てられず全力をふりしぼっているわけだ。繰り返し言うが、検察は今からでも控訴を取り下げることが、それでも一番賢明な選択だ。ありったけの力をふりしぼるほどドロ沼の中により一層深く沈むことを分からなければならない。
原文: 訳J.S