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[社説] 貸切保証金 上昇, いつまで手をこまねいているのか

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/401876.html

原文入力:2010-01-29午後07:50:19(1156字)

貸切保証金の上昇が尋常でない。今年に入りソウル 江南地域を中心に始まった貸切保証金騰勢は江北地域に拡散する傾向だ。こういう動きは順次、京畿道高陽市と果川市など首都圏に広がっている。それでも政府は一部地域の一時的な現象だとして事実上手をこまねいている。毎年繰り返される貸切保証金上昇は政府の住宅政策失敗によるところが大きい。長期的に貸切保証金を安定させようとするなら、公共賃貸住宅拡大など根源的な処方をしなければならない。

貸切保証金の上昇は外形上では貸切物量不足のために起きる。物量不足の原因は新学期学区需要増加,滅失住宅の急増,売買需要の貸切への転換など多様だ。学区需要が集中する江南地域のような場合は、政策的対応をすることが容易でないのが実情だ。教育環境などを根本的に変えない限り、学区需要にともなう貸切保証金上昇を食い止めるには限界がある。

それでも政府がひたすら手をこまねいていてもかまわないということではない。長期的な住宅需給対策を用意し、これを一貫性をもって推進することにより住宅供給不足現象が繰り返されないようにしなければならない。このような点で見れば最近、ソウル地域各地でニュータウン,再開発,再建築等のために多くの既存住宅を一気になくすことは明らかに誤りだ。既存住宅に暮らしていた人々が一気に貸切市場に追い出されれば、貸切保証金は当然上がるほかはない。再開発などが必要だとしても順次的に施行することにより貸切市場にあたえる影響を最小化しなければならない。

住居価格不安が貸切保証金の上昇につながる場合も少なくない。最近、住居価格がとても上がり家の購入をあきらめた人々が貸切に集まる傾向が激しくなっている。このようになれば貸切保証金も自然に従って騰る。また高い住居価格は家主が貸切保証金を上げる直接的な原因になったりもする。結局、貸切保証金安定のためには住居価格の安定が前提にならなければならない。政府の住居価格安定努力が何よりも重要なことは言うまでもない。

貸切保証金の上昇により最も苦痛を受ける人は庶民層だ。特に新しく供給される住宅の内、中小型住宅比率がますます低くなった結果、庶民の貸切難がさらに深刻化している。庶民貸切難を緩和しようとすれば民間アパートの小型住宅義務比率を高め、政府の公共賃貸住宅を増やし庶民用賃貸住宅を十分に供給しなければならない。貸切保証金上昇に対する政府の長期的で総合的な対策がいつにも増して必要な時点だ。

原文: 訳J.S