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[キム・ソンジュコラム] 憂鬱な大韓民国

原文入力:2009-07-27午後10:00:40
キム・ソンジュ言論人

1年に3,4度会う集い2ヶ所から連絡がきた。Eメール住所をグーグルに変えろと言った。自分たちはすでに変えて久しいが、替えていない人のために共同メールの保安上問題があるということだった。政治的集いでもなく、年に何度か会ってくすくす笑ってご飯食べて別れる集いに何の保安が必要かと言うと、誰かが覗いて見ることもできるので無条件気まずいからと変えろと言った。憂鬱だ。

グーグルに入ったところ、名前も性も尋ねられなかった。女なのか男なのか年齢がどうなのかも尋ねられなかった。寝ているのを起こして尋ねれば暗証することができる13字の住民登録番号も尋ねられなかった。国民が皆サイバー亡命をして我が国のサイトが閑散としていることを思うと憂鬱だ。

私のEメールでは大統領も夫も親しい友人も十回は死んだり生きたりした。姦通未遂者,姦通者などとも隠密な話をやりとりした。もし私のEメールが何かの裁判の証拠として押収捜索されて公開されたなら私は殺人未遂者であり姦通ほう助者だ。憂鬱だ。

コメディアン キム・ジェドン氏がイ・ミョンバク政権1年を評価する‘100分討論’400回記念にパネラーとして参加した時の話をある講演で話した。時事プログラム出演に対する不安感のために周辺コメディアンらに助言を求めたと言う。イ・ギョンギュ氏は出て行って言うべきことをすべて言い、そのまま田舎に行って暮らせと言ったし、カン・ホドン氏は罪を犯せば出演停止になるから早く飲酒運転をしなさいと言ったということだ。天下のイ・ギョンギュ,カン・ホドンのような人たちも、コメディアンが話す言葉をすべてすれば退出することもあるうるという事実をよく知っていたという話だ。卑劣な言葉を言っているように見える彼らも、実はきわどく曲芸をしていると考えるとこの時代に彼らが作り出す笑いが憂鬱だ。

7年ぶりに消費心理が最高に高まったという。三星が、現代が、史上最大の利益を出したという。景気回復の青信号として受けとり喜ぶべきだが憂鬱だ。インフレが激しくなることで公共料金が上がり、住居価格が上がることが明らかなためだ。イ・ミョンバク大統領がそれほど愛するという庶民たちは景気が良くなるという知らせに先だって憂鬱だ。

酒とタバコに罪悪税という税金を付けるという便りにも憂鬱だった。キリスト教国家でもないのに天国と地獄を思い浮かばせる罪悪税という発想そのものが憂鬱だった。キスをして5年をが過ぎたという若くて美しい女優の告白を聞いても憂鬱だった。彼女の若さが残念で、彼女の不自由が哀れだった。後輩たちが挨拶をしなかったと先輩歌手が火のように怒ったという報道も憂鬱だ。スポーツ界と芸能界に厳格に生きているという先後輩間の気合いや暴力のようなものを連想したからだ。

4大河川再生広報広告を映画館で見るのもあきれるが、メディア法広告をテレビで見ると思うと憂鬱だ。メディア法が通過する過程をテレビで見た国民は、この法が新聞産業の退潮で経営圧迫を受けている朝鮮・中央・東亜日報に放送進入の道を開いたもので、イ政府が反対給付として言論を掌握し再執権しようとする意図だと受けとめている。これら報道機関の所有持分を見れば80~90%がパン氏・キム氏・ホン氏など個人と親戚が所有している完全な私企業だ。パン氏・キム氏・ホン氏などが金を儲けることに国庫をはたいた広告から始め、すでに税制支援などあらゆる恩恵を全て上げるということかと国民は戸惑う。

あるセマウル金庫の支店長が顧客の金を横領し40億ウォン分の宝くじを買ったが、宝くじに当選したのは1億ウォンだったと言った。国民の立場からは、国民のお金を40億も持って行ってこれらにあげて、国民には1億ウォンも戻ってこないようにイ政府が横領しているように見える。彼らだけの天国のために、彼らだけのためのお金祭りを行う様を眺めて国民は憂鬱になるばかりだ。

キム・ソンジュ言論人

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/368105.html 訳J.S