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[社説] ‘政治イベント’に偏った朴大統領候補

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/549302.html原文入力:2012/.0/8.29 19:06(1390字)
 朴槿恵・セヌリ党大統領候補が候補確定の後にリリースしたいわゆる‘国民統合の歩み’は政治的に非常に卓越した選択だ。最近の世論調査で朴候補の支持率が明確に上昇の勢いを見せたのもこのような歩みの力によるものが大きい。政治的な敵対関係であった金大中、盧武鉉の両元大統領の墓地を訪問したことと、自分に毒舌を浴びせた金泳三前大統領を表敬訪問したこと等がすべて有権者に好感を与えているのだ。
 問題は朴候補のこのような歩みが得票戦略次元以上の真正性を見せることができないという点だ。数日前朴候補が試みて失敗に終わったチョンテイル財団訪問計画は朴候補の歩みの問題点を圧縮的に見せる。  まず指摘しないわけにはいかないのは‘一方通行式の和解攻勢’の不適切さというものだ。盧武鉉前大統領の墓地訪問の時もそうだったが朴候補側は相手側と十分に相談して調整する手続きなしで一方的に日程を発表する形を繰り返している。相手側としては泣く泣く仕方なしに訪問を‘受け入れる’境遇になって、もし断れば料簡の狭い人として後ろ指を差されることになる。朴候補としては門前払いにあうのがかえって有権者の同情を誘って政治的に有利かも知れないがこれは和解を求める基本姿勢ではない。
 これよりさらに惜しい点は現実的な実行なしの努力でイベント性の行事にだけ没頭している点だ。朴候補側はチョンテイル財団の訪問について "傷ついて暗いところにある方々を抱き慰めるという意味" と強調した。しかし実際に現実に傷ついている人々に対しては無関心を貫いてきたのがセヌリ党と朴候補だ。今まさに双龍(サンヨン)車の解雇労働者でさえもセヌリ党の事務所前で20日を超えて野宿座り込みをしているのに、朴候補の顔も見ることが出来ない状態だ。双龍車の解雇労働者や龍山事件の犠牲者の家族ら疎外された隣人たちの声を枯らした絶叫は無視しながら‘産業化勢力と民主化勢力の和解と統合’を口にするのは実に空々しい。
 朴候補が5・16クーデター、維新憲法、正修奨学会など過去の問題に依然として頑強な態度にこだわりながら過去の被害者との和解を言うのも誠実さを半減させる要因だ。チャン・チュンハ氏の他殺疑惑に対して朴候補は "真相調査委員会で調査が成されなかったのか" と話してすでに‘過ぎ去ったこと’であることを強調した。維新独裁時期の民主化運動家たちが大挙参加してスタートする‘チャン・チュンハ氏変死の全国民真相調査糾明委員会’にも偏向した見方をしている。 このような態度で過去との和解主張を繰り返しているので誠実さを認めてもらいにくいのだ。
原文: 訳T.W