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[社説]サムスン電子‘ソフト革新’で市場主導を

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/548738.html原文入力:2012/08/26 19:15(1479字)
 `米国、カリフォルニア、北部地方裁判所陪審員団が一昨日サムスン電子がアップルのモバイル機器特許を侵害したとして10億5000万ドルを賠償するよう評決した。当初アップルが主張した25億ドルには至らないがモバイル機器業界史上最大額だ。陪審員団は二本の指で画面を拡大・縮小するマルチタッチズームなどアップルが主張した特許侵害の7件のうちの6件を受け入れた。反面、サムスン電子がアップルが無線通信特許を侵害したとし4億2000万ドルを賠償しろと要求したことに対しては同意しなかった。  米国裁判所の評決はアップルの完勝に近い。一ヶ月内になされる実際の判決が評決と違う結果になる可能性は高くないという。サムスン電子は消費者の選択機会と革新機会を減らすことになるものとして評決に反発し、訴訟戦は続くだろうが、さしあたっても技術をまねたという汚名を被ることになった。判決が評決のとおり出てくればサムスン電子は世界最大のモバイル機器市場である米国でスマートフォン事業が難しくなり、世界各地で進行しているアップルとの特許訴訟でも不利になりえる。サムスン電子の最新スマートフォンであるギャラクシーS3は今回の訴訟から除外されたが、アップルが追加訴訟や別途仮処分申請を提起する可能性もあるという。
 直前に韓国であったサムスン電子とアップルの特許訴訟裁判と異なる評決が出てきたことはデザインを重視する米国の特許制度に起因する。米国の特許法は技術だけでなく他の製品と区分される外形や感覚を総合的に勘案して全体的に独特のイメージをかもす場合、デザインに対する知識財産権を幅広く認めている。モバイル機器業界は日ごとに技術革新が起きて、市場が大きくなりながら、過去何年間、企業が特許料と訴訟費用で数十億ドルをかけるほどせめぎ合いが激しい場だ。サムスン電子はアップルの競争者であるアンドロイド陣営の代表ランナーとしてアップルの標的になった面もある。アップルはモバイル機器市場の革新をリードして世界最高の企業になったが、革新を持続するよりは過去の革新を基に訴訟を通じて競争制限に没頭するという指摘に耳を傾ける必要がある。
 サムスン電子は今年第2四半期の世界スマートフォン市場の35%を占有してアップルに倍近い差で先頭を走っている。サムスンの製品は技術革新に非常に進化しており、訴訟の影響で新しいデザインを開発して差別化できるノウハウを積んだという。いまやサムスン電子はハードウェア中心の猛追するランナーで、デザインとソフトウェア革新の市場の主導者になるべきだ。そのためにはまず一糸不乱ではなく、柔軟で創意的な企業文化と環境を作ることが必要だ。
原文: 訳T.W