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[社説]前警察庁長官はすべて明らかにせよ

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/532067.html原文入力:2012/05/09 19:08(1360字)
 盧武鉉前大統領に対する名誉毀損疑惑で告発されたチョ・ヒョノ前警察庁長官が昨日検察に召還されて調査を受けた。2010年3月に問題の発言をして2年余り、告発されてから1年9ヶ月目というのは、いくら警察の総帥だったとしても検察の捜査の遅さは度を越えている。その間2度も書面返事を受けるなど捜査意志が足りないという指摘をされただけに、今回の召還を契機に検察の積極的な真相究明を期待する。  チョ長官はこれまで、一方で盧前大統領と遺族に謝るとし、また一方では "告訴が取り下げられなければ話さざるを得ない" という交渉の余地を含ませた発言をしてきた。しかし発言内容を鑑みて、チョ長官に対する刑事処罰の有無と別個に、その発言の真偽を明確にせずにやり過ごすことはできない。
 彼はソウル地方警察庁の長官時代に機動部隊の指揮官の講義で "盧前大統領は何のために投身したか。まさに前日に口座が発見されたんじゃないか。偽名の口座が" と発言した。盧前大統領が偽名口座の存在を隠すために身を投げたかのように表現して名誉を傷つけたというのが遺族たちが彼を告発した理由だ。チョ長官は国会の警察庁長官人事の聴聞会で "盧前大統領の墓地に行って膝まづきたい。 遺族に許しを請いたい" と後悔する姿を見せながらも検察出席を避けたまま書類上の調査だけ二度受けた。
 彼が主張するように盧前大統領に偽名口座が存在し、そのために翌日に身を投げたかは検察の捜査を通じて明確に明らかにされなければならないだろう。これと関連して当時、パク・ヨンチャ事件の捜査を受け持ったイ・インギュ前検察庁中央捜査部長は "盧前大統領の死亡の前日に偽名口座が発見されたという話は違う" としつつも "チョン・サンムン前大統領総務秘書官が名義を借りて管理していたものは偽名口座と見ることができる" と話してきた。このチョン中央捜査部長の言葉が事実ならばひとまず口座の存在と投身の間に因果関係があるとは見がたい。またチョン前秘書官が管理していた口座がまさにチョ長官が言う盧前大統領の偽名口座なのかは捜査を通じて遮られなければならないだろう。
 チョ長官は問題の発言の根拠については明かさないと話したが、国民的な疑惑を持ち出しておきながら、そのような態度を見せるのは、上級職の公務員を務めた人間として取るべき姿ではない。これ以上論議の的が残っていないように全てのことを事実通り明かして、法的審判と国民的判断を求めるのがあるべき態度だ。検察もやはりすべての疑惑を一つ一つ明らかにして国民の前に公開することを望む。
原文: 訳T.W