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[社説]公共の借金が1000兆ウォンにも

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/527645.html原文入力:2012/04/10 19:15(1375字)
 昨年の国家債務が420兆7000億ウォンで、前年より28兆5000億ウォン増えた。国内総生産と比べると34.0%で、前年の33.4%より0.6ポイント増加している。国家債務は2007年末で299兆ウォンで、今年の末には448兆ウォンに増える見込みという。わずか5年間に150兆ウォン近く増えるわけだ。企画財政部が財政健全化を口癖のように訴えているが、国の倉庫は底の抜けた瓶のようにだだ漏れになりつつある。  政府は借金の増加が成長にともなう自然な現象というが、内容を見てみればそんなことはない。国家債務の増加も問題だがより大きな心配は、「赤字性債務」の急増にある。赤字性債務は債務に相応する資産や貸し出し金などがある「金融性債務」とは違い、ひたすら税金などの国民負担で返さなければならないので悪性債務として見ねなばならない。2007年に127兆ウォンだった赤字性債務は昨年208兆ウォンまで増えて国の全債務の半分に迫った。
 赤字性国債が急増したのは減税が直接的原因だ。もちろん2008年の金融危機克服のために国庫を注ぎ込むほかなかったことは事実だ。しかし李明博政府はその他にも4大河川事業やばらまき事業など不要不急な事業に血税を注ぎ込んで債務を大きく膨らませた。不要不急な支出に大規模減税までしたので債務比率が高まるほかはない。国会予算政策部は、減税政策がこのまま続くなら、2008年から2012年まで税収減少額は何と96兆1000億ウォンに達すると推定したことがある。金持ち減税のために、収めるべき税金を集めず、とんでもないところに金をどんどん使った結果国の借金が急増したのだ。そうしておいて企画財政部は、財政健全化のために政界の福祉公約を点検すると騒ぎたてている。あまりに愚かにみえる。
 経済危機の余波で、経済協力開発機構の加盟国の対国内総生産の国家債務比率が、昨年平均が102%に達したのと比べると、わが国は相対的にましのように見える。しかし公共団体と地方自治体の債務が急速に増えて潜在的な地雷原になっている。政府や公共団体の公共部門の借金残額は昨年末800兆ウォンを越えた。現政権の4年間で336兆ウォン増えたのだ。これに地方の自治体および公共団体の債務を合わせた広義の公共借金は1000兆ウォンに達するという。公共団体に国策事業を押し付けて、地方税収が減少したためだ。
 家計の借金に続き公共の借金まで四桁にのぼるばく大な額に増やしたのが、経済だけは守るとした政権の成績表だ。もう手遅れになる前に歳入基盤を増やして財政余力を確保して支出構造を正さねばならない。
原文: 訳T.W