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[特派員コラム] 子供たちが走りまわれるようにしよう/チョン・ナムグ

原文入力:2012/02/16 19:53(1696字)

←チョン・ナムグ東京特派員

日本で運動は特別な才能を持つ子供たちだけがするものではない

 2年前の今頃、特派員発令を受けて東京に来た。顧みれば最も良かったことは子供たちを日本の学校に行かせたことであるようだ。さほど長いとも言えない3年の滞在期間、私は二人の息子が日本を少しでも深く体験することを願った。 ところで日本の学校には私がよく知らなかった長所があった。 子供たちが思い切り運動できるようにしている点だ。

 昨年中学生になった上の子供はクラブ活動で卓球を選択した。 運動量が半端でない。 学校が終わればほとんど毎日3時間ぐらい練習をしてくる。 学校が休もに土曜日にも2回に1回は学校の体育館に行き練習し、休みの時も運動を休む日は長くても一週間だ。 ユニフォームとラケットを購入以外に他の費用は全くかからなかった。コーチを引き受けた先生の情熱が本当に驚くべきものだったが、息子の話では他の運動部を指導する先生もみな同じだという。

 昨年小学校に入学した下の子供は毎週一回 体温を測って小さなカードを持って学校に行かせた。 両親があらかじめからだの状態を点検し同意してこそプールに入れるためだ。 多くの学校にはプールがあり、全員が小学校の時から水泳を習う。 時には遠距離走も練習する。 下の子供は昨年末、町内少年野球団にも入団した。 毎週土曜日と日曜日、そして公休日には門を閉めた学校の運動場に集まって練習して、各種競技にも参加する。 ヘルメットはもちろんユニフォームも先輩選手たちから半分ほどは受け継いだ。 コーチが5人もいるが、全員がボランティアメンバーだ。 そのため両親の経済的負担が殆どない。 会費は一ヶ月に1000円(約1万5000ウォン)であり、順番で水当番をする両親たちの会費が1500円だ。 お昼はコーチや選手皆がおにぎりを持ってきて食べる。

 二人の子供は一輪車にも結構乗れる。 隣に住む中・高校生の兄弟はかなり有名な一輪車選手だが、地域の小学校が毎週月曜日に学校の体育館を彼ら兄弟および一緒に練習する子供たちに無料で開放している。 そこで習ったおかげだ。 日本では一輪車に乗る子供がとても多い。

 日本で運動は特別な才能を持つ子供たちだけがするものではない。 誰でも楽しむために運動をする。その過程で優れた選手が発掘され、職業運動選手が出てきたりもする。 学校の運動部に属しているからといって勉強を疎かにすることもない。 私は時々区庁で運営している体育館に卓球をしに行くが、そちらを訪ねる人々の実力が皆アマチュア選手級だ。 少年野球団のボランティアメンバーコーチも大概は学生時代に野球選手をした人々だ。運動はそのようにして生涯ずっと続く。

 幼い時に続けた運動は本当にすばらしい体力向上効果がある。 文部科学省が日本人の体力を調査して昨年10月に発表した結果を見れば、学校で運動部に参加した経験がある40~44才の男性の体力が運動部経験のない25~29才の青年の体力より上だった。 女性も同じだった。 運動が子供たちの学習能力を向上させるという研究結果は世界各国で多く出ている。 運動をする子供たちがそうではない子供たちより成績が良いということだ。

 韓国に戻る日までにはまだしばらく残っているが、私は今から少し心配になる。 果たして私の子供たちが今のように楽しく運動を続けることができるだろうか? 韓国ではこの頃は卓球練習場を探すのが難しい。 安全に一輪車に乗れる所も、町内子供野球団が練習をするにふさわしい場所も少ない。 安い料金で利用できるプールも多くない。 日本の体育インフラが韓国にせめて半分でもあれば本当に良いだろう。 私の欲が度を越しているのか?

チョン・ナムグ東京特派員 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/519441.html 訳J.S