原文入力:2011/12/18 19:28(1054字)
李明博大統領が昨日の韓-日首脳会談で日本の野田佳彦総理に日本軍の慰安婦問題解決を促した。李大統領は“韓国・日本両国は共同繁栄と領域内平和安保のために真のパートナーにならなければならず、障害物である軍慰安婦問題を優先的に解決するために真の勇気を持たなければならない”と話した。 だが、野田総理は逆に駐韓日本大使館の前に立てられた平和費撤去を要求して、会談後の記者会見では独島(ドクト)の領有権問題に言及する厚顔無恥な態度を見せた。
韓-日首脳会談で我が国の大統領が日本軍慰安婦の問題解決を公式に取り上げて論じたのは初めてだ。 過去の問題解決が重要といった曖昧な言及から一歩進んだわけだ。 現政権が静かな外交を前面にして消極的に対処してきたせいもあるだけに問題提起に終わらずに、問題が解決されるように責任をもって努力しなければならない。 今回の発言が韓国内の世論を意識した国内向けのものという、日本側の見方が誤まっていることをはっきり分からさなければならない。
野田総理が既存の立場に終始したことはきわめて残念だ。 請求権問題は法的にすでに終わったので協議する性格でないという日本の主張は韓-日協定がもともと日本軍慰安婦問題などの植民地支配にともなう問題を清算するためのものではなかったという点で根拠が弱い。 その上現在その協定の不当性を指摘して再協定を要求する動きまで起きている。 日本大使館の前で謝罪と賠償を求める年老いた女性の叫びが20年にわたって続いているのに、自国民の戦争被害には敏感に反応する日本政府がこれに目をそらして人道主義を自負するなら、良心がなくなったというほかはない。
軍の慰安婦に対する日本の責任はすでに国際的に判定が下された状態だ。 国際労働機構は日本政府の賠償を促したし国連人権小委は日本政府の法的責任を認めた。 日本の民主党政権はこのほど第2次大戦当時の連合軍の捕虜に対する虐待を認めて謝罪した。 連合軍捕虜と比較にならないほど韓国の慰安婦女性たちを蹂躪して、責任を回避する態度は許されることはできない。
中国の急浮上など急変する東北アジア情勢の中に韓国・日本両国は緊密に協力して対処する必要がある。 だが日本軍の慰安婦問題などの暗い過去の歴史に対する真の清算がなされない限り未来指向的な韓-日関係は不可能で、それは日本のためにも不幸なことだ。
原文:https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/510735.html 訳T.W