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[社説]‘希望バス’の連帯を双龍自動車‘希望テント’に

登録:2011-12-07 13:32

原文入力:2011/12/06 19:13(1114字)

  今日の午後、京畿道平沢市の双龍(サンヨン)自動自動車工場の前に天幕とテントがいっせいに張られる。双龍自動車の解雇労働者と民主労総、金属労組、そして市民社会が共に双龍自動車整理解雇撤回闘争の一つとして繰り広げる‘希望テント’だ。各界各層の声を表わす希望テントは、韓進重工業事態を解決に導いた‘希望バス’、すなわち社会的連帯の別名だ。

  2009年双龍自動車から締め出された2646人の労働者は、人間らしい暮らしが徹底して破壊されたまま、生存自体が崖っぷちに追いこまれている。特にその年の8月の‘労使大妥協’を通じて1年後に復職することになった461人の無給休職者は、約束期間をとうに越えた2年5ヶ月目になっても街頭をさまよっている状態だ。
  整理解雇された80%の労働者が‘重症以上’のうつ病に苦しめられていて、解雇者やその家族19人が命を失った。整理解雇は無力な労働者に対する‘社会的殺人’に値する。昨日出された経済協力開発機構(OECD)の雇用報告書を見れば、2009年基準で、我が国で失職1年目の労働者が受けることができる失業手当は平常時給与の30.4%であり、OECD平均58.6%の半分に過ぎない水準だ。 特にわが国の特徴は、失業給付の大部分を占める求職給付が1年も満たずに止まるために失職2年目からは所得補填率が0.6%に大きく落ちる。 失職期間が長くなるほど社会的セーフティーネットを受ける道がとだえるわけだ。双龍自動車の多くの解雇者もやはりこういう脆弱な労働現実の中で苦しんでいる。何より無給休職者461人に対する対策が急務だ。彼らは会社の約束を信じて給与もないまま、職場復帰の日を待ち続けているのに、会社側は工場稼動が正常化しないとして、ずっと応じていない。しかし双龍自動車は今年になって法的管理から離れ、輸出実績がこのほど史上最高を記録するなど経営が好転している状態だ。会社側は既定の労使合意を履行するすべを急ぐべきだ。

  政界と市民社会も韓進重事態に示した連帯と関心を今度は双龍自動車に向け、会社側の前向きな決定を引き出さなければならない。双龍自動車の解雇者らが希望を抱いて寒い冬を勝ち抜けるようにすることは私たち共同体の構成員の責務であり道理だ。警察は長期間の座り込みを憂慮しテントの設置を阻むもようだが、過敏な対応がかえって衝突を招くという事を肝に銘じなければならない。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/508844.html 訳T.W