原文入力:2011/11/24 19:19(1131字)
一昨日の夜、ソウル広場で開かれた韓-米自由貿易協定(FTA)の闇討ち処理に対する糾弾ろうそく集会のあと、行進しようとしたデモ隊に向かって警察が水大砲(放水)を行なった。 色々な面からとうてい理解できない公権力の乱用行為だ。
まず体感温度 零下10度の中で水大砲を撃ったこと自体が過剰対応であるだけでなく深刻な人権侵害だ。 放水されると同時にすぐ顔が凍りついて皮膚が裂ける被害まであったというから、公権力行使でなく事実上の暴力に近い。 ウォン・ヒリョン ハンナラ党最高委員まで“体感温度零下の天気に水大砲を撃つのは度が過ぎる”として自制を要請したほどだ。 警察の今回の対応を見過ごせない理由は、わずか2週間前に汝矣島(ヨイド)で開かれたFTA阻止全国民大会に参加したパク・ヒジン韓国青年連帯代表に水大砲を正面から浴びせて鼓膜を破る不祥事があったのに警察が再び水大砲を撃ったという事実だ。
さらに深刻なのはこういう強硬対応が内部方針によるものであるため今後も続くことがあるという点だ。 警察庁は先月21日に全国地方警察庁に指針を出して、道路を占拠して解散命令に従わない場合、直ちに水大砲を使えるようにした。 しかし道路に入ったとして直ちに水大砲を撃つのは明白な過剰対応だ。 水大砲はときには人体に危害を加えることができるという点で自制しなければならず、どうしても他の手段がないときの最終手段として使わなければならない。
警察の強硬対応は李明博政府の浅はかな人権意識のレベルと関係があるだろう。 しかしさらに掘り下げて考えれば警察首脳部も問題が深刻だ。 チョ・ヒョノ警察庁長官は派出所襲撃騒動や葬儀場暴力事件が起きるたびに銃器を果敢に使えとの指示を乱発する。 “組織暴力に人権は考慮しない”とも話した。 没人権意識の典型だ。 イ・カンドク新任ソウル庁長もこれに劣らない。 ヨンポライン(訳注・地縁の一種)で李大統領の側近という彼が就任した後、ソウルの真中でこうしたことが続けて起きるのを見れば、政権を擁護するために銃を担ぐ覚悟を固めているようだ。
韓-米自由貿易協定闇討ち処理は、1%のために99%の犠牲を求めるという宣言と同じようなものだ。 これに対する怒りは正当で、ろうそくデモは誰も止められない憲法の趣旨に基づく権利だ。 李大統領は、水大砲の使用で人権を侵害し警察力を乱用した警察首脳部の責任を問わなければならない。
原文: 訳T.W