原文入力:2011/08/16 20:37(1860字)
この地に米国と関係ないことは無い
中国が立ち上がるとすぐに浮上した
済州基地建設は誰のためのものか
ハン・スンドン論説委員
"貧乏人はますます貧乏になり、金持ちはさらに金持ちになる。
世間はいつもそうだった。誰もが知っている。"
去る13日<ニューヨーク タイムズ>にコラム‘怒りの時代’を書いたロジャー コーエンはレナード コーエンが歌った<エブリボディー ノウズ>の一節を引用し語った。英国およびヨーロッパのデモ事態の背景には西側の若者の5人に1人が働き口もなく、どのようにして生きていくのかさ迷う暗たんたる現実が基礎にある。それでも本来こういう事態を作り出した金賭けを設計し操縦してきた金融業者は元気そのものだ。
だが、米国の類似覇権体制、いや西側覇権時代は暮れ行こうとしている。以前の帝国たちのように暴力的終末ではないが、静かに、しかし休むことなしに徹底して崩れつつある。成長と働き口と興奮と可能性の世界は非西側に移って行った。それでも西側や非西側でもそれぞれ富めば益々富を作り、貧は益々貧になる両極化はまったく同じだ。
その前日<インターナショナル ヘラルド トリビューン>は大国らの覇権競争で済州道(チェジュド)が鯨の戦いで海老が打撃を受ける格好になったという話を大きく載せた。去る3月、エレン タウシャー米国国務次官は中国を狙っていると言われる米国、東アジア地域ミサイル防御(MD)体制との統合を強化する側で低高度ミサイル防御体制を拡大するよう韓国に要求した。マサチューセッツ工大ミサイル防御専門家セオドア ポストルは「済州島は日本防御に理想的な最適の場所」と言った。済州基地に配置したイージス艦が韓国・日本へ向かう中国の弾道弾ミサイルを止め、特に日本を中国・北韓ミサイルから守るだろうと言ったのはモントレイ国際問題研究所軍縮専門家ジェフリー ルイスだ。彼らはしかし韓国は別にその恩恵を得られないと言った。北韓ミサイルは進行高度が低く南側の迎撃体制がまともに対応できないためだ。
1999年米国防総省報告書も同じ話をした。したがって専門家たちの話が正しいならば、済州基地建設の核心目的の一つは日本防衛だ。少なくとも米国人が済州基地を語る時に優先的に思い起こすのが日本防御だということは明らかだ。わが国の当局は何を言うのかと驚き飛び上がるだろうが、問題は米国だ。米国の防衛産業ロッキード マーティン設計のイージスシステムと武器を装着した世宗大王艦は米-日同盟軍との合同軍事作戦にそのまま投入されうる。タウシャー次官の話も韓国・日本艦艇のミサイル迎撃性能をさらに向上させろということであった。
栗谷艦と西厓 柳成龍艦も同じくKDX-3(KD-3)級イージス艦だ。1隻当たり1兆2000億ウォンを越える。イージス艦はミサイル防御システムの核心要素だ。当局は済州基地建設は米国と関係がなく、世宗大王艦に搭載するのはミサイル防御用SM-3ミサイル体制ではないSM-2だと言っている。 だが、わが国の海軍が導入するというSM-6長射程ミサイルはミサイル防御用にも使える。SM-6は北の対流圏通過低高度ミサイルに対しては成層圏通過弾道弾ミサイル迎撃用に特化されたSM-3よりむしろさらに有利だという。
独島(ドクト)がリアンクール岩礁になり竹島になったのは日本と結託した米国によるところが大きかった。東海、韓国海が日本海になったのも同じだ。フィリピン支配のために日本の朝鮮併呑を保障した米国は、日帝敗戦後にも戦犯国 日本を生かし韓半島を分断した。韓国は彼らの東アジア核心パートナーである日本防御のための基地に過ぎなかった。そのために日本はいまだに韓半島植民支配が合法であり、独島は日本領土であり、A級戦犯にも過ちはなかったという破廉恥な主張を続けている。
米-日癒着はレナード コーエンの揶揄のように、金持ちがずっと金持ちとして残るための戦略だ。彼らが設計した世界が今崩れ落ちているものの、彼らは金融業者らのようにいまだ元気そのもので、分断された片側である私たちは愚かにも依然として彼らにあらゆる事で寄り添っている。 sdhan@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/491969.html 訳J.S