原文入力:2011/07/26 19:04(1105字)
ノルウェーでおぞましいテロを行ったアネルス ベーリング プレイビクが韓国を称賛したという。 プレイビクはインターネット サイトにあげた文で韓国と日本を文化的保守主義と民族主義をよく保存している国に選んだ後 「これらの国をヨーロッパの手本にしなければならない」と主張した。 殺人狂に称賛されるとは、背筋が寒くなり不快だ。
だが、彼の主張を妄想症に苦しめられた人物の詭弁として無視するには胸を張れない部分が少なくない。いつの間にかわが国も外国人居住者が100万人を軽く越えた多文化社会に進入したが、経済・社会・文化的に外国人に対する処遇はそれに相応しく成熟していないためだ。現在、我が国の外国人居住者は125万人ほどであり、総人口の2.6%水準だ。この内、外国人労働者が71万人程度で全体賃金労働者の4.3%を占めている。決して無視できない規模だ。
その結果、外国人嫌悪と呼ぶほどの差別と葛藤も明確に増加傾向にある。国家人権委員会資料を見れば、人種と宗教、出身国家、皮膚の色などの理由で差別を受けたとし提起された陳情が2005年に32件だったが、昨年には64件に増加した。5年間に倍に増えたのだ。 多文化反対市民団体も10ヶ余りに達するという。外国人の中で中国や東南アジア出身が多くなり、‘多文化’という表現が‘わが国より劣等な国’を指すという認識も知らず知らずの内に根をおろした。
もちろん今回のテロ事件を私たちの社会と直接連係させ大げさに騒ぐ理由はない。私たちはまだノルウェーや西欧のようには移民者比重が高くなく、外国人を極端に敵対視する文化も広がっていない。ところが多文化社会が私たちの共同体の避けられない未来であるだけに、外国人と共に生きていく道は何か、私たちの中に排他主義が位置しているならばどう克服するのかなどを省察する必要性は充分だ。
一次的には外国人労働者の基本権と法的地位保障など、内国人と同等な待遇が重要だ。外国人との共存を指向する教育を拡大するなど、社会的包容性を増すことも必要だ。 政府が設置を検討中の移民庁(仮称)も外国人人材誘致という経済的側面だけでなく共に生きていくための社会・文化的政策を重視しなければならない。 衝撃的な事件を「より大きな寛容とより大きな民主主義」に昇華させようとしているノルウェー人たちの努力は示唆するところが大きい。
原文: 訳J.S