原文入力:2011-03-07午後07:53:14(1120字)
芸能界性接待非道を暴露し自ら命を絶ったチャン・ジャヨン氏が亡くなる前に知人に送ったという数十通の手紙が<SBS>を通じて公開された。チャン氏は手紙で「芸能界と大企業、金融機関、報道機関関係者など31人に100回以上 接待した」と明らかにした。多くの疑惑を残し捜査が終結した故チャン・ジャヨン氏事件が2年余り経って新局面をむかえたのだ。
まず至急必要なことは、この手紙が実際にチャン氏が残した親筆なのかを確認することだ。‘チャン氏が亡くなる前に接待に呼ばれていった状況を整理した文書がある’という主張はチャン氏が亡くなった当時にも提起されたがうやむやになってしまった。警察は今回も「手紙情報提供者は性暴行疑惑で刑務所に収監されている人物で、芸能界の情報に偏執症的な執着を示すうつ病患者」として親筆の可能性を一蹴している。
しかし、手紙を入手したSBS側は公認専門家に筆跡鑑定を依頼した結果、チャン氏の書体と一致するという結果が出たと報道した。警察の主張どおり情報提供者が言論報道などを見てチャン氏の手紙を捏造する可能性はある。だが収監された人がチャン氏の筆跡をそのままま真似ることは事実上不可能だという点から筆跡鑑定結果は大変重要な意味を持つ。また、警察は「情報提供者がチャン氏と一面識もない間柄」と明らかにしたが、当事者はチャン氏と知り合いつきあった間柄と主張していることが分かった。警察の説明に釈然としない弱点が多いわけだ。こういう疑問点を解く初めの手がかりは国立科学捜査研究院など公認された国家機関を通じて手紙の真偽を明確に切り分けることだ。そのためにはSBS側も警察に協力を惜しまないことを望む。
チャン氏事件は女性芸能人を性的オモチャにした醜悪な現実、力のある者たちの道徳的堕落など、私たちの社会の恥部を天下に明らかにした事件だった。だが、捜査はうやむやにしたまま終わってしまった。容疑線上に上がった力のある人々は全て‘証拠なし’を理由に不起訴ないし取調べ終結処分を受け刑事処罰対象から抜け出た。チャン氏の手紙で議論された芸能企画社、大企業、金融機関、報道機関関係者などが再び注目を浴びているのもそのためだ。警察は今からでも全面再捜査を通じ一点の疑惑も残さず真実を明らかにしなければならない。あの世でも未だ目を瞑ることのできない故人の恨をそのままに埋めてしまうことはできない。
原文: 訳J.S