先月、韓国の輸出が世界的な人工知能(AI)ブームに伴う半導体価格の上昇に後押しされ、初めて800億ドルを突破した。一方、中東戦争の長期化によるエネルギー供給網の不安や原油価格高騰リスク、物流の混乱といった危機的状況が解消されない中で、安心できないという声も上がっている。
産業通商部が1日に発表した「3月の輸出入動向」によると、先月の輸出額は861億3千万ドル(13兆6700億円)で、前年同月に比べ48.3%増加し、過去最高を記録した。貿易収支は257億4千万ドルの黒字で、やはり過去最大となった。
輸出の最大の功労者は半導体だった。前年同月に比べ151.4%急増し、輸出額は328億3千万ドルに達した。AIサーバーへの投資ブームで、メモリ半導体の価格が急騰し、全体の輸出に占める半導体の割合が38.1%まで拡大した。第4世代DRAM(DDR4、8ギガバイト)の価格は1年で863%(1.35ドル→13ドル)も急騰し、第5世代DRAM(DDR5、16ギガバイト)も630%(4.25ドル→31ドル)、NAND(128ギガバイト)は605%(2.51ドル→17.73ドル)と急上昇した。
半導体をはじめ、自動車(2.2%)、船舶(10.7%)、二次電池(36%)、コンピュータ(189.2%)など、15大主要輸出品目のうち10品目の輸出額も増加した。
ただし、華やかな総額指標の裏には中東戦争が暗い影を落としている。ホルムズ海峡の封鎖により原油の輸入が困難になり、全体のエネルギー輸入額は7%減少して93億7千万ドルを記録した。原油価格が大幅に上昇したことを考えると、国内のエネルギー供給はさらに大きく縮小したものとみられる。海上輸送路が一部遮断されたことで、中東向けの自動車(39%↓)、一般機械(66%↓)、石油化学(4%↓)、自動車部品(36%↓)などの輸出額が減少した。
産業部のカン・ガムチャン貿易投資室長は「中東戦争が1カ月以上継続していることで、原油価格の上昇が続き、サプライチェーンの不安が深刻化するなど、輸出環境の不確実性が高まっている」と述べ、「現在は貿易収支の黒字規模よりも、安定した原油の確保そのものがより緊急の課題だ」と述べた。