ドナルド・トランプ米大統領が、全世界の原油の20%を輸送するルートであるホルムズ海峡が封鎖された状態で戦争を終結させる案を選択肢に含めているという報道が出た。トランプ大統領は3月31日(現地時間)、ソーシャルメディアへの投稿で、米国は「もうあなたがたを助けるためにそこにいることはないだろう」とし、「あなたがたの燃料は自分で確保すべきだ」と主張した。原油価格の急騰で世界は前例のない被害を受けているが、戦争を引き起こした米国がその被害を転嫁し、無責任に抜け出そうとしているのではないかという批判の声があがっている。
31日付けのウォール・ストリート・ジャーナルは消息筋の話として、「トランプ大統領は顧問らに対し、ホルムズ海峡が事実上閉鎖された状態であっても、イランに対する軍事作戦を終了する意思があると述べた」と報じた。トランプ大統領と参謀陣は、ホルムズ海峡の開放にこだわると、当初4〜6週間と予告していた作戦期間を超える可能性があるとみて、この構想を建てたという。以前、英紙テレグラフは、マルコ・ルビオ米国務長官が27日に開催された主要7カ国(G7)外相会合で、多国籍コンソーシアムがホルムズ海峡を管理する案を提示したと報道している。
トランプ大統領はさらに一歩踏み込み、トゥルース・ソーシャルへの同日の投稿で、ホルムズ海峡に言及し、「英国のような国々、イランの指導部排除に参加することを拒んだあなたがたに一つ提案したい」としたうえで、「あなたがたが我々を助けなかったように、米国ももはやあなたがたを支援するためにそこにいることはないだろう」と書いた。また「イランは事実上壊滅した。自ら出向いて、自分の原油は自分で確保せよ」と強調した。トランプ大統領は前日もソーシャルメディアへの投稿で、「ホルムズ海峡を直ちに通常通行状態にしなければ(…)イランのすべての発電所と油田、カーグ島を爆破して、イランでの我々の愉快な『滞在』を終わらせる」と書き込んだ。2日連続でホルムズ海峡を正常化せずに米軍を撤退させる可能性を示唆したのだ。
米国は戦費をアラブ諸国に転嫁する方針も検討している。ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は前日の会見で、「トランプ大統領はアラブ諸国に戦費の負担を求めることにかなり関心を持っている」と述べた。これは、1991年の湾岸戦争当時、サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)などが費用を分担した前例を踏まえた構想とみられる。ただし、今回の米国・イスラエルとイランの戦争は、これらの国々と事前調整を行わずに始まった側面があるため、アラブ諸国が実際に費用の分担に応じるかは不透明だ。
ホワイトハウスは戦争終了時点に関して、従来どおり4〜6週間という見解を維持した。レビット報道官は「作戦開始から30日目の現在、4〜6週間という予想期間に変わりはない」とし、「目標達成まで作戦は続く」と述べた。それに伴い、4月上旬から中旬にかけて戦争が終結する可能性が取りざたされている。ピート・ヘグセス国防長官は31日の会見で、「イランとの戦争において、今後数日が正念場になるだろう」と述べた。