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ホルムズ・紅海で史上初の「二重封鎖」か…世界のエネルギー供給網の危機

登録:2026-03-31 06:40 修正:2026-03-31 07:20
オマーン・マスカットのスルタン・カブース港に停泊中のタンカー「カリスト」/ロイター・聯合ニュース

 イエメンの親イラン武装組織「フーシ派」が現地時間の28日、米国・イスラエルとイランの戦争への参戦を正式に宣言したことで、世界のエネルギー供給網が崖っぷちの危機に直面した。すでにホルムズ海峡が機能停止状態にある中、サウジアラビアの原油輸出代替ルートである紅海入口の「バブ・エル・マンデブ海峡」まで封鎖される可能性が高まっている。産業界では、史上初の「二重封鎖」への懸念が広がっている。

 ホルムズ海峡に続き、紅海南部の入り口まで封鎖された場合、最大の打撃が予想されるのは石油精製業界。「S-OIL」などサウジ国営エネルギー企業「アラムコ」から原油を供給されている精油会社は、ホルムズ海峡が閉鎖された際、代替ルートとしてバブ・エル・マンデブ海峡を活用してきた。サウジアラビアは、全長1200キロメートルの陸上パイプラインで原油を西へ輸送し、紅海沿岸の都市ヤンブー港で積み込み、韓国などへ輸出してきた。アラムコは今月中旬にも、超大型原油タンカー(VLCC)6隻に原油1200万トンを積み、子会社のS-OILに送った。ヤンブー港から出発したこの原油は、バブ・エル・マンデブ海峡を通過し、4月中旬頃に韓国に到着する予定だ。

 フーシ派がバブ・エル・マンデブ海峡を封鎖すれば、この代替ルートさえも遮断される。紅海北端にあるスエズ運河を経由してアフリカ大陸を迂回するルートもあるが、時間と費用は倍以上かかる。石油業界の関係者は「2023年、フーシ派が紅海を通過する商船を攻撃した際、当時一部の原油を『スエズ-喜望峰』の迂回ルートで輸入したことがあり、輸送期間だけで2カ月かかることもあった」と語り、「ホルムズ海峡で20~25日、バブ・エル・マンデブ海峡で24~29日かかるルートに比べると、時間もかかりコストも大幅に増える」と説明した。フーシ派は2023年のガザ戦争の際、イスラエルに抵抗しハマスを支援する名目で紅海で一部の商船を攻撃し、拿捕した。

湾岸諸国の石油貿易の主要ルートであるホルムズ海峡(右上の赤い点)とバブ・エル・マンデブ海峡(左下の赤い点)=パープルレクシティ制作//ハンギョレ新聞社

 大型貨物を輸送するコンテナ船会社は、フーシ派の武力行使で危険が高まった2023年以降、実質的に紅海航路を利用していないため、直接的な被害は大きくないとみられる。国内のコンテナ船会社の関係者は「韓国の船社だけでなく、海外の大半の船社も2023年末からコンテナ船は紅海航路を運航せず、スエズ-喜望峰航路で迂回している」と語った。

 しかし、原油供給網が遮断されることで海上運賃が上昇し、物流費が急騰するなどの間接的効果により、海運業も被害を受けざるを得ない構造だ。国際タンカー運賃指標であるバルティック海運取引所のタンカー運賃指数(WS)は、27日に中東‐中国航路の超大型タンカーを基準に359.4を記録した。これは、戦争勃発直前の先月27日(224.72)と比べて59.9%急騰した数値。コンテナ輸送15路線の運賃を総合する上海コンテナ運賃指数(SCFI)の中東路線運賃も、1TEU(20フィートコンテナ1個分)あたり3728ドルを記録し、戦争直前の2.8倍の水準に上昇した。

 海運業界の関係者は「海運輸送費に占める原油価格の比率は20%だったが、米国・イスラエルとイランの戦争以降は40%に倍増した状況だ」と述べ、「海上運賃の上昇は結局消費者価格に転嫁されるほかなく、コストが上がる中で需要が減少するスタグフレーションのリスクも高まる」と語った。

イ・ジェホ、ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1251786.html韓国語原文入力:2026-03-30 20:21
訳H.J

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