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巨大な星が爆発もなく消えた…「超新星→ブラックホール」の公式崩れる

登録:2026-02-21 06:49 修正:2026-02-21 08:33
巨大な星の核が核融合燃料を使い果たし、崩壊しながら厚いガスとダストシェルを放出する様子を描いた絵。中心部では、熱く密度の高いガスの塊がブラックホールへと落ちている=米航空宇宙局提供//ハンギョレ新聞社

 一般的な恒星進化理論によれば、星は核融合の燃料をすべて燃やし尽くすと、重力の力に引っ張られて中心核が崩壊しはじめる。太陽と同様の質量を持つ星は、この過程で徐々に小さくなり、白色矮星として生涯を終える。

 一方、太陽の質量の8倍を超える巨大な星は、急激な重力崩壊に対する反発力で超新星爆発を起こし、その後中性子星やブラックホールになる。

 ところが、一部の科学者は太陽の質量の16倍以上の最も重い星には超新星爆発モデルが適用できない可能性があると主張している。このように巨大な星たちの中心核は崩壊速度が非常に速く、超新星爆発を引き起こす間もなくブラックホールになってしまう可能性があるという。

 彼らはこの主張を裏付ける根拠として、通常は超新星が発見されると以前の観測データから爆発前の元の星(progenitor)を見つけることができるが、太陽の質量の16倍以上の場合はそれが発見されない点を挙げている。

 しかし、「失敗した超新星」(failed supernova)の現場を捉えることは非常に難しい。天の川銀河では超新星爆発は1世紀に数回しか起こらず、他の銀河は非常に遠いため観測が困難であるからだ。

 米国コロンビア大学の研究チームが、地球に最も近い大型銀河であるアンドロメダ銀河で該当する事例を発見し、国際学術誌「サイエンス」にて公開した。

 研究チームは現在は退役した米航空宇宙局(NASA)の赤外線宇宙望遠鏡「ネオワイズ」(NEOWISE)の観測データを探しているうちに、アンドロメダ銀河で2014年に明るくなり、数年後に暗くなった星「M31-2014-DS1」を発見した。研究チームは2023年にハッブル宇宙望遠鏡でこの星の現在の姿を観測しようとしたが、光が非常に薄くなり、可視光カメラには全く捉えられなかった。最終的に、研究チームは強力な赤外線観測能力を備えたジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を利用してこの天体を観測することができた。

 研究チームが出版前の論文共有アーカイブにて先日公開した観測結果によると、ジェームズ・ウェッブは秒速100キロメートルの速度で膨張する非常に微弱な光のガスとダストシェルを捉えた。研究チームは、これが核崩壊直前に放出された星の外層であると推測した。元の星は太陽質量の13倍だったが、現在はほとんどの物質を放出し、太陽質量の5倍にまで減少した状態だった。研究チームは「星の明るさが劇的に継続的に減少する現象は非常に例外的であり、これは超新星爆発が起きず、星の核が直接ブラックホールへと崩壊したことを示唆している」と述べた。

 研究チームは検証のため、X線宇宙望遠鏡「チャンドラ」を使って再びこの星を観測した。その結果、ブラックホールが物質を吸い込む際に通常放出するX線は見られなかった。 だが、これは予想されていた結果だった。ガスとダストシェルがブラックホールから出るX線や他の光を吸収した後、加熱されて赤外線の形で再び放出されるからだ。

失敗した超新星現象が捉えられたアンドロメダ銀河。チャンドラをはじめとする複数の望遠鏡で撮影した写真を合成したもの=米航空宇宙局提供//ハンギョレ新聞社

■失敗した超新星、あちこちにブラックホールを作った可能性も

 今回の研究を主導したキシャレイ・デ教授(天文学)は、「このくらいの質量を持つ星は常に超新星として爆発すると考えられてきた」としたうえで、「しかし、この星が爆発しなかったことは、同じ質量の星であっても爆発に成功することもあれば、失敗することもあることを示唆している」と語った。教授は「これはおそらく、死んでいく星の内部で重力とガス圧、そして強力な衝撃波が複雑に相互作用する方式によるものだ」と説明した。

 しかし、研究に参加していないイギリスのリバプール・ジョン・ムーア大学のエマ・ビーザー教授(天文学)は、この星を失敗した超新星と断定するのは難しいとサイエンスに語った。元の星の質量である太陽の13倍は、失敗した超新星モデルを適用するには軽い質量であるためだ。ビーザー教授はさらに、ジェームズ・ウェッブとチャンドラX線望遠鏡のデータは「二つの星の合体」によって作られた可能性があるとも指摘した。二つの星が一つになる際、膨大な量の塵を生成し、星の光を完全に遮ってしまった可能性もあるという。

 今回の研究が主張するように、相対的に質量が小さい星もすぐにブラックホールに崩壊する可能性があるなら、失敗した超新星は科学者たちが考えるよりもはるかに多いかもしれない。

 ビーザー教授は、もし失敗した超新星が事実であれば、これは銀河の進化に関連して重要な意味を持つと述べた。超新星は鉄やカルシウムのような重い元素を宇宙に供給する役割を果たしているが、超新星爆発が珍しくないなら、銀河の進化速度は予想よりもはるかに遅く進んでいる可能性がある。

 また、失敗した超新星は物質を大量に放出しないため、ブラックホールをはるかに効率的に作ることができる。これは、科学者たちの予想よりも重いブラックホールが互いに衝突することで発生する重力波が検出されたことも説明できる。

 デ教授は「巨大な星が爆発も痕跡もなく消えたのに、5年以上誰も気づかなかったという事実は衝撃的」だとし、「今回の研究は、ブラックホールにつながるこの種の星の崩壊が科学者たちが考えていたよりも頻繁に起こる可能性があることを示唆している」と語った。

*論文情報

Disappearance of a massive star in the Andromeda Galaxy due to formation of a black hole。

http://dx.doi.org/10.1126/science.adt4853

クァク・ノピル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/1245659.html韓国語原文入力:2026-02-20 17:25
訳H.J

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