韓国政府が10日、ネット通販大手「クーパン」の個人情報流出事故に関する合同調査の結果を発表したことで、このかん韓国当局によるクーパンに対する調査を「通商問題」と規定して圧力をかけていた米国政府の態度に変化があるかが注目される。クーパンが被害規模をわい小化するとともに、政府に資料保全を命じられたにもかかわらずログ記録が削除されるのを放置していたことが明らかになったため、米国がクーパン保護のために掲げていた大義名分が弱まる可能性があると指摘されている。
米下院司法委員会は5日(現地時間)にクーパン韓国法人のハロルド・ロジャース臨時代表に召喚状を発行し、23日に司法委員会に出席して証言するよう命じた。米下院司法委員会は「公正取引委員会(KFTC)を含む韓国政府の諸機関は、米国のテック企業を標的として差別的規制を強めており、米国市民に対して刑事処罰で脅してすらいる」とし、調査と召喚の理由を明らかにした。司法委員会は韓国政府が推進中のオンラインプラットフォーム規制立法も問題視している。
しかしこの日、韓国政府が「米国企業」クーパンのセキュリティーに問題があったせいで3367万件の韓国国民の情報が中国に流出した可能性が高まったとの調査結果を発表したことで、クーパンを擁護する根拠は一部崩れたと思われる。米国内にも「中国へのデータ流出」を極度に警戒する雰囲気があるほか、企業によるオンラインデータの削除などは「証拠隠滅」として厳しく処罰されるからだ。
米国のドナルド・トランプ大統領が最近、韓米関税交渉の後続措置を進める立法の遅延などを理由に関税の25%への引き上げの可能性を示唆してから、クーパンに対する政府の圧力も関税引き上げに影響を与える可能性が指摘されていたが、韓国政府はこれを否定してきた。キム・ジョングァン産業通商部長官は9日、記者団に対し、「クーパンに対する捜査の問題は米国への投資や非関税障壁とは分けて考えている」、「米国企業が自国の成人の80%の情報を海外に流出させたとしたらどうするか、逆の立場から考えてみてほしい、と伝えた。米国側もある程度納得していた」と説明した。
クーパンは政府の調査結果を認めず、捜査や裁判で事実関係を争う見込みであるため、米国政府が慎重な姿勢を取って事案を見守る可能性も高い。嘉泉大学法学科のチェ・ギョンジン教授は「捜査を最小限に抑えたいクーパンと通商問題を抱える米国政府の双方が利用し合っている面もあった」として、「韓米両国政府の関税・通商交渉がまとまれば、クーパンに対する米国政府の関心が薄れる可能性もある」との予想を示した。