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[社説] 日本大使に対する ‘投石攻撃’ 誤りだ

登録:2010-07-09 10:30
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/429516.html

原文入力:2010-07-08午後08:05:10(1089字)

重家俊範 駐韓日本大使が一昨日夕方、ソウルで公開講演をする途中、投石で攻撃を受ける事態が起きた。拳大のコンクリート塊だったというので、ともすれば大怪我をするところだった。大使の脇で通訳をしていた日本大使館職員が手を負傷することに止まったことがまだ幸いだった。

外交使節に対しこのような形で暴力を行使することは如何なる理由ででも穏当でない。逆に我が国の外交官が外国で同様なことに遇う場合を考えてみれば簡単にわかる。古今東西を問わず外交官に対する物理的攻撃は禁物だ。外交官個人ではなく、その国に対する攻撃と受けとられ思わぬ事態を誘発しかねないためだ。偶然にもこの日、日本大使の講演の題名は ‘韓-日新時代、共同繁栄を指向して’ であった。

投石した人は ‘ウリマダン(私たちの広場)独島守り’ という文化団体の代表で、日本による独島領有権主張に継続的に抗議してきたという。彼の話のとおり、日本は独島問題で挑発的態度を示した。重家大使が在任した過去3年間に独島問題が外交懸案として持ち上がった場合だけでも4回にもなる。その上、駐韓日本大使館のホームページにはハングルで「竹島は歴史的事実に立ってみても、国際法上からも明白に日本固有の領土…」と記されており、韓国人の怒りを買っている。独島問題に対する日本側の態度は昨年、韓-日新時代を掲げた民主党政権になった後にも全く変わらなかった。

だからと言って、駐韓日本大使に対する物理的攻撃が正当化されることはない。日本大使が講演をする間、わが国の当局が適切な安全措置をしたかも確認しなければならない。政府は事後に大使に電話をかけ、慰労し遺憾を表明したが、事前にこのようなことが起きないようにしてこそ適切だ。さらに根本的には独島領有権のような敏感な懸案について、国民の不満が積もらないよう政府が積極的にでなければならない。実際に李明博政府は独島問題がますます悪化しているにも関わらず、ほとんど手をこまねいているという批判を受けている。

しばしば日本を近いながらも遠い国と言う。両国政府の積極的努力なしでは関係改善に限界があると言わざるを得ない。特に過去の問題について日本側の前向きな態度が切実に要求される。今回の事件は明らかに誤りだが、既存のわい曲された枠組みを固着させる口実となってもならない。

原文: 訳J.S