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1700回が目前の水曜デモ…「日本軍慰安婦に対する侮辱を法で阻止」=韓国

登録:2025-05-09 00:02 修正:2025-05-09 08:12
8日午前の「1700回の水曜デモ、国会は日本軍慰安婦被害者保護法を改正せよ!」と題する記者会見。会場となったソウル汝矣島の国会前で、参加者たちがスローガンを叫んでいる=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 「日本軍『慰安婦』被害者保護法を今すぐに改正せよ!」

 1700回目の「水曜デモ」を1週間後に控えた8日、日本軍慰安婦被害者と市民団体が、被害者を保護するために法改正が必要だと訴えた。水曜デモは日本軍性奴隷制問題の真相究明、責任の履行、被害者の名誉と人権の回復を要求する集会で、毎週水曜日にソウル鍾路区(チョンノグ)の在韓日本大使館前で行われている。1992年1月8日の宮沢首相(当時)の訪韓をきっかけにはじまり、今月14日には1700回目を迎える。

 日本軍慰安婦被害者と正義記憶連帯、韓日歴史正義平和行動、平和ナビネットワークなどの市民団体はこの日午前10時、ソウル汝矣島(ヨイド)の国会議事堂前に集まり、「1700回の水曜デモ、国会は日本軍『慰安婦』被害者保護法を改正せよ」と銘打って記者会見をおこなった。

 参加者は「人権と平和を目指す1700回の願いが今や平和へとつながるように、これ以上は日本軍慰安婦の被害事実を否定し、被害者を侮辱する人間が大手を振って歩けないようにするために、国会に取り組みを求める」と述べた。彼らは、被害者に対して嫌悪発言(ヘイトスピーチ)を浴びせる極右勢力を止めるために「日帝下日本軍慰安婦被害者に対する保護・支援および記念事業などに関する法律(慰安婦被害者保護法)」を改正すべきだと主張した。

 韓日歴史正義平和行動のパク・ソグン共同代表は、「水曜デモの現場に行くと、とても聞いていられないひどい水準の嫌悪表現を極右勢力から浴びせられる」として、「彼らの行為を処罰しないのは、歴史正義の否定、被害者に対する侮辱の助長に他ならない」と批判した。一部の極右系団体のメンバーたちは、水曜デモが行われている時に被害生存者たちの前に来て名前を呼び捨てにし、「詐欺師」、「うそつき」、「金を稼ぐために自ら日本に行った」などの侮辱的発言を繰り返してきた。全国各地にある平和の少女像に「撤去」と記されたマスクをつけたりビニール袋をかぶせたりといった行動もおこなってきた。

 民主社会のための弁護士会のイ・サンヒ副会長は、「極右勢力による日本軍慰安婦の被害事実の否定と被害者いじめは単なる個人の逸脱行為を超えており、組織的、体系的に行われている」として、「これは歴史的事実に対する意見の違いではなく、被害者にぬぐい得ない傷を与える二次加害行為だ。法改正を通じて被害者を保護する最小限の装置を作るべき」と述べた。現在、第22代国会女性家族委員会には、慰安婦被害事実を否定する虚偽事実を流布した者を処罰する5本の日本軍慰安婦被害者保護法改正案が提出されている。

 今年2月16日には、日本軍「慰安婦」被害者であり人権運動家だったキル・ウォノクさんが死去。現在、政府に登録されている日本軍慰安婦生存被害者は7人のみだ。市民団体は「一刻も遅らせることはできない」として「第22代国会は一日も早く日本軍『慰安婦』被害者保護法を改正し、被害者を侮辱し少女像にテロを働く人間を処罰するとともに、被害者の尊厳を守らなければならない」と述べた。

パク・コウン、キム・スヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1196401.html韓国語原文入力:2025-05-08 15:14
訳D.K

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