本文に移動

「弾劾認容されたら漢江が血の海に」作家ハン・ガンさんを貶めた韓国の論客が内戦扇動

登録:2025-02-25 05:52 修正:2025-02-25 07:19
ハン・ジョンソク氏のフェイスブックアカウントよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 作家ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞を貶めたことで物議を醸した極右論客が、数回にわたり「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾を防ぐためには内戦に準ずる暴力集会を行わなければならない」という趣旨の投稿をし、警察に告発された。

 進歩党全国大学生委員会準備委員会(準備委)のパク・テフン委員長は24日、極右論客のハン・ジョンソク氏を刑法上内乱扇動、騒擾および脅迫、国家保安法違反などの疑いでソウル鍾路(チョンノ)警察署に告発したと明らかにした。

 ハン氏は22日、フェイスブックへの投稿で、「今のような平和集会で弾劾を防ぐことができるだろうか」とし「尹錫悦大統領の弾劾が認容された場合は、本当に内戦が起きかねないという殺伐とした雰囲気と前兆がない限り、政界の妥協は実現しない」と主張した。

 ハン氏は「今くらいなら、国民不服従の次元で(最大野党)共に民主党の選挙区事務所の窓ガラスが粉々になり、弾劾賛成者らとあちこちで流血衝突が起き、高位公職者犯罪捜査処と戦闘警察バス、警察署の窓ガラスも壊れてなくなってこそ、内戦の前兆として正常といえる。たいまつやガスボンベ、シンナーボンベが集会に登場してこそ正常だ」と述べた。

 弾劾反対勢力が暴力を動員して過激な社会雰囲気を作らなければ尹大統領の弾劾を防ぐことができない、という恐ろしい主張だ。

 ハン氏は翌日の23日にもフェイスブックへの投稿で、「平和的集会だけではだめだ。弾劾が認容されたら、それこそ漢江(ハンガン)が血で染まる内戦が発生するしかないという雰囲気を作らなければならない」とし、あからさまに暴力集会を煽った。

 ハン氏は「韓国放送」(KBS)の元プロデューサーで、保守系メディア「未来韓国」の編集委員を務めた強硬保守派の論客。自分の名前を取ったユーチューブチャンネルもある。

ハン・ジョンソク氏が昨年、再補欠選挙の選挙放送審議委員会委員だった当時、フェイスブックに投稿したハン・ガンさんおよび5・18関連発言=イ・ヘミン祖国革新党議員室提供//ハンギョレ新聞社

 彼は昨年8月、保守系報道団体「公正言論市民連帯」の推薦を受け、下半期の再補欠選挙の選挙放送審議委員会委員に任命されたが、ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞および5・18光州(クァンジュ)民主化運動に対する歪曲・誹謗発言で物議を醸し、委員を辞退した。

 ハン氏は当時、フェイスブックへの投稿で、ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞が「中国の外交戦略(シャープパワー)による結果」という荒唐無稽な主張を展開し、「5・18は民主化闘争ではなく、全斗煥(チョンドゥファン)新軍部の統治の正当性を認めないパルチザン戦争だった」、「5・18が鎮圧されたのは肯定的なことだ」など、5・18を歪曲する発言で物議を醸した。

 パク委員長は「ハン氏は朴槿恵(パク・クネ)元大統領弾劾当時から暴力的な主張を続けてきた」とし、「12・3内乱事態を経て、このような人物に対して警戒心を持って断固として対応しなければならないという考えから、警察に告発した」と語った。

 一方、ソウル警察庁はこの日、尹錫悦大統領弾劾審判宣告当日、大規模集会と衝突状況に備え、「甲号非常命令」を発令することを警察庁に建議する意向を明らかにした。

シム・ウサム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1183902.html韓国語原文入力:2025-02-24 16:01
訳H.J

関連記事