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韓国、7空港でローカライザーを改善…コンクリート土台の地下化・壊れやすい構造に

登録:2025-01-22 19:49 修正:2025-01-23 08:56
昨年12月31日午後、全羅南道務安郡の務安国際空港で起きた済州航空事故の現場で、米国家交通安全委員会(NTSB)の関係者をはじめ、韓米合同調査団が機体やローカライザー(方位角表示施設)などを調べている=キム・ヨンウォン記者//ハンギョレ新聞社

 済州(チェジュ)航空の事故被害を増大させた原因の一つに挙げられる務安(ムアン)空港のコンクリートの盛り土のような方位角施設(ローカライザー)9カ所が、早ければ上半期中に改善される。滑走路の縦断安全区域の長さが国際機関の勧告基準(240メートル)に達していない7つの空港も、敷地を追加で買い入れて改善するか、制動システムを導入することにした。

 国土交通部は22日、務安空港のローカライザーを含む9つの施設の設計を2月に発注し、遅くとも年内に地下に埋め込むか、軽量の鉄骨構造に取り替えると明らかにした。これに先立って国土交通部は、済州航空の事故を契機に国土交通部が全国14空港の特別安全点検を実施した結果、7空港の9施設に問題があると発表した。国土交通部は、施設ごとの設計過程で空港の地盤環境などを考慮し、土台の傾斜を緩やかな地形にして土台が必要ないよう施設を地下に設置するか、土台が必要な場合には軽量の鉄骨構造に取り換える方針だ。務安、光州(クァンジュ)、麗水(ヨス)、浦項慶州(ポハンキョンジュ)、金海(キムヘ)、泗川(サチョン)、済州空港にある施設が取り換え対象だ。

 航空機が滑走路から離脱することなどを考慮して設計された縦断安全区域も、国際民間航空機関(ICAO)の勧告基準に合わせることにした。ICAOの基準に沿って、韓国の国内規定も縦断安全区域は少なくとも90メートル以上の確保を義務付け、240メートルまでの拡張を勧告する。務安空港の縦断安全区域は200メートルであり、浦項慶州空港は安全区域が92メートルで、最小義務規定をかろうじて満たす水準だ。国土部はこれらの空港を含め、蔚山(ウルサン)、原州(ウォンジュ)、麗水・金海・泗川など7空港の安全区域を240メートルまで確保する方針だ。麗水、金海、務安空港は現在の敷地内でも区域を確保できる。残りの空港は敷地を購入するか、それも難しい場合には安全区域内に設置できる制動システムである滑走路離脱防止施設(EMAS)を設置する。

 施設の改善には少なくとも200億ウォン(約22億円)以上が投入される。国土部は「財源は財政当局と協議中」と明らかにした。国土部のキム・ホンラク空港政策官は「ローカライザーの改善前には、航空機の運航の安全のために離・着陸ブリーフィングを強化し、経歴豊富な操縦士を編成するなど緊急安全運航対策を併行する」と話した。

パク・スジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1179255.html韓国語原文入力:2025-01-22 15:46
訳J.S

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