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YTN「大統領夫人関連報道」について国民に謝罪…労組「新社長、龍山に土下座」

登録:2024-04-04 05:54 修正:2024-04-04 08:04
YTNのキム・ベク新社長など経営陣が3日午前、尹大統領夫人のキム・ゴンヒ女史関連報道などを「不公正報道」の事例に挙げて謝罪している=YTNの放送画面よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 韓国の放送局「YTN」のキム・ベク新社長が3日、大統領選挙の過程で出てきた尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫人のキム・ゴンヒ女史関連報道について、「口にするのもはばかれる内容である一方的な主張だけを取り上げた」として、国民に向けた謝罪文を発表した。YTNの労使の説明によると、キム社長のこの日の国民に向けた謝罪放送は、報道局の構成員などとの協議なしに、キム社長をはじめとする「経営陣の判断」によって行われたことが確認された。全国言論労働組合YTN支部は「国民に向けた謝罪と言うが、実は『龍山(ヨンサン・大統領室)』に土下座したもの」だとして、強く反発した。

 キム社長は同日午前、YTNの放送とユーチューブなどを通じて「報道機関には公正かつバランスの取れた報道で国民の皆様に奉仕すべき責務があるが、YTNはこれまで責務を全うできなかった。YTNを代表して国民の皆様に心よりおわび申し上げる」とし、3分余りにわたり用意した謝罪文を読み上げた。

 キム社長は「報道機関は社会的公器であり権力の監視者だが、YTNの報道は時には基本を守れなかった」とし、「民主主義の花と呼ばれる選挙過程でも、一部の偏向・不公正報道で国民の皆様を不快にさせた」と主張した。

 さらにキム社長はキム・ゴンヒ女史と関連した大統領選挙報道と、2021年ソウル市長補欠選挙を控えて行われたオ・セフン市長関連「タラチゲ」疑惑報道、大統領選挙直前に出てきた「ニュース打破」の「キム・マンベ、シン・ハンニム録音ファイル」の引用報道を「著しく偏向した」不公正報道の事例として言及し、頭を下げた。キム社長は1日に行われた就任式でも、「YTNが2022年大統領選挙でニュースの公正性を守れなかった」として、キム・ゴンヒ女史関連報道内容に言及した。

 キム社長の一方的な謝罪放送が流れた直後、全国言論労組YTN支部は直ちに声明を発表し、「YTN社長という者が権力に向かって許しを請うた今日は、30年間にわたるTYNの歴史で最も恥辱的な日」だとし、「今回の謝罪は国民に向けたものではなく、龍山に向けたものだ。今後は24時間尹大統領を称える放送を作るというあまりにも恥ずかしい忠誠の誓い」だと批判した。また「YTN支部はキム・ベクの謝罪について国民にお詫びする」と付け加えた。

チェ・ソンジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/media/1135071.html韓国語原文入力:2024-04-03 23:34
訳H.J

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