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中国外相と会談した米大統領補佐官「ロシアと密着する北朝鮮に中国が影響力行使を」

登録:2024-01-29 06:43 修正:2024-01-29 07:36
米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と中国の王毅外相が26日、タイのバンコクで会って握手している=バンコク/新華社・聯合ニュース

 北朝鮮の軍事行動の可能性に対する警告音が相次いで聞こえる中、米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が、中国の王毅外相(共産党中央外事弁公室主任)と会談し、北朝鮮に対する中国の影響力の行使を求めた。

 ホワイトハウスは、タイのバンコクで26~27日に会ったサリバン補佐官と王外相が、ウクライナ戦争や中東、台湾、北朝鮮、南シナ海、ミャンマーなどグローバル及び地域的安全保障問題について、「率直かつ実質的で、建設的な」議論をしたと、27日に明らかにした。

 米政府高官は会談に関する電話ブリーフィングで、米国は北朝鮮のミサイル発射について「深く懸念している」と明らかにした。また「ロシアとの関係を強化するミスター・キム(金正恩国務委員長)の意図について深く懸念している」とし、「中国の北朝鮮に対する影響力を考慮し、このような問題を直接提起した」と明らかにした。朝ロは9月の首脳会談前後に急速に密着しており、米国はウクライナとの戦争で、北朝鮮がロシアを支援し砲弾とミサイルを供給していると明らかにした。

 同高官は「最近、中国が北朝鮮に影響力を建設的に行使しておらず、ロシアは北朝鮮に対する影響力を拡大している」と語った。また「だが、中国は明らかに影響力を維持しており、我々は中国が北朝鮮を再び非核化の道へと導くために影響力を行使すべきだという期待を持っている」と述べた。さらに、平壌(ピョンヤン)を訪問した中国の孫衛東外務次官が北京に戻ってきたら、米国が外交チャンネルを通じて接触する予定だと明らかにした。孫外務次官は26日、10日前にモスクワでロシアのウラジーミル・プーチン大統領などに面会して帰国した北朝鮮のチェ・ソンヒ外務相と面会した。

 これまで米国は、中国が北朝鮮の国連安保理決議違反を制止しないとして、不満をあらわにしてきた。今回は、平壌を訪問した中国の外務次官との接触計画まで明らかにし、北朝鮮に対する積極的な影響力行使を求めた。孫外務次官は平壌で朝中関係について協議し、朝ロ関係の動向を把握した可能性がある。

 ホワイトハウスは、昨年3回会談したサリバン補佐官と王外相の今回の会談は、同年11月の米中首脳会談で合意した軍事チャンネルをはじめとする意思疎通ラインの維持と「競争の責任ある管理」のためのものだと説明した。今月13日、台湾総統選で独立志向の民進党の頼清徳候補が当選した後に開かれた今回の会談では、いつものように台湾問題も重要議案として取り上げられた。ホワイトハウスはサリバン補佐官が「台湾海峡の平和と安定維持の重要性を強調した」と伝えた。米政府高官は、サリバン補佐官が台湾独立を支持しないとして「一つの中国」の原則を再確認する一方、どちらか一方による現状変更に反対するという立場を再度明らかにしたと伝えた。

 同高官はまた、サリバン補佐官は親イラン勢力のイエメンのフ―シ派が紅海で船舶を攻撃することを、中国が「イランに対する実質的影響力を使用」し、中止させるよう求めたと語った。

 ホワイトハウスは、サリバン補佐官と王外相が2日間にわたる12時間の会談で、首脳会談の合意どおり、今春に人工知能(AI)の危険性を減らすための対話チャンネルを設ける問題についても話し合ったと明らかにした。また、米中は首脳会談の合意にともない、今月30日に中国産の麻薬性鎮痛剤の原料であるフェンタニル問題を解決するための作業部会を発足させることにした。

ワシントン/イ・ボニョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1126170.html韓国語原文入力:2024-01-28 19:52

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