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政権交代のたびに揺れたポスコ…「暗い歴史」繰り返されるか

登録:2024-01-02 23:54 修正:2024-01-03 09:51
ポスコ浦項製鉄所2高炉で、従業員が溶鉱炉で溶銑を作る作業をしている/聯合ニュース

 ポスコの次期会長選びが本格化した中、公正性問題を提起した韓国国民年金に対しポスコが真っ向から反論し、最高経営者(CEO)の交代期に度重なる外圧に苦しんできたポスコの暗い歴史が繰り返されるのではないかという懸念の声があがっている。

 12月31日のハンギョレの取材によると、今回の問題の発端は国民年金のキム・テヒョン理事長が、28日に行なったあるメディアとのインタビューで「ポスコホールディングスのCEO候補推薦委員会の構成は公正でない」と発言してからだ。次期会長を選ぶ手続きの公正さについて問題を提起したのだが、これは昨年末の「KT問題」の時と酷似している。異なる点があるとすれば、KTの会長選びの時は国民年金が立場表明文を発表して介入を公にした一方、今回は「口頭」で反対意思を表明したことだ。当時、国民年金が問題提起したことで、再任を狙っていたKTのク・ヒョンモ代表取締役をはじめ、彼の側近として知られたユン・ギョンリム社長が相次いで退くことになった。

 国民年金の動きは、12月中旬にポスコが新任会長推薦のための「CEO継承カウンシル」を廃止し、「CEO候補推薦委員会」に会長候補群の発掘と審査権を与える内容の支配構造改編案を発表した後に出た。財界では、CEO候補推薦委員会の委員ら全員がチェ・ジョンウ会長在任時に任命された現職の取締役で構成されているなど、チェ会長の3期連任に有利な構造であるため、国民年金が反対しているとみられている。

 国民年金のブレーキにポスコは直ちに反論した。さらに会長選任手続きも強行する方針だ。ポスコホールディングスのパク・ヒジェCEO候補推薦委員長(ソウル大学工科大学教授)は「会社の定款および取締役会の規定により、誰にも偏ることなく独立的に透明で公正に次期会長審査手続きを進めていく予定」だと明らかにした。

 このままいくと、来年3月の代表取締役選任を最終議決する株主総会で、双方の票対決で決着がつく可能性が高い。国民年金はポスコの持株会社であるポスコホールディングスの株式のうち6.71%を保有している筆頭株主だ。ただし、75.5%に及ぶポスコの小口株主たちが、国民年金の意思に同調するかどうかは不透明だ。

 双方の攻防が激しくなる過程で、チェ会長が途中で辞退する可能性もある。文在寅(ムン・ジェイン)政権時代に就任したチェ会長は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、辞任説が絶えなかった。尹大統領の外遊の際、経済使節団のリストからチェ会長が外されるたびに、ポスコのトップの交代をもくろむ尹錫悦政権の意中が反映されたものだとみられてきた。だが、そのたびにチェ会長は正面突破を図った。財界関係者は「外部の揺さぶりでポスコのトップが交代させられる旧態が今回も繰り返されるかどうか、帰趨を見守っている」と語った。

 公企業だったポスコは2000年に民営化され、所有分散企業として定着したが、政権交代期のたびに外圧によってトップが変わる悪循環を繰り返してきた。チェ会長の前任者であるクォン・オジュン前会長は2016年末、朴槿恵(パク・クネ)政権が国政壟断事態で混乱している渦中に再任の意思を明らかにし、2017年3月再任に成功したが、2018年4月に辞意を表明して自ら退いた。

ホン・デソン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1122461.html韓国語原文入力:2024-01-01 12:03
訳H.J

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