尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は18日午前、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射後に開かれた緊急の国家安全保障会議(NSC)常任委員会に出席し、「我が領土と国民に対する北朝鮮のいかなる挑発にも直ちに、圧倒的に対応せよ」と指示した。また、「韓米連合防衛態勢を堅固に維持するとともに、北朝鮮のミサイル警報情報のリアルタイム共有システムを活用して韓米日の共同対応を積極的に推進せよ」とし、3カ国協力の強化を指示した。
尹大統領はこの日、チョ・テヨン国家安保室長の主宰する緊急の国家安全保障会議常任委員会で、合同参謀本部のキム・ミョンス議長から状況報告を受け、「北朝鮮の年末年始のさらなる挑発の可能性に備え、対応態勢に万全を期すように」と指示した。北朝鮮が前日夜の短距離弾道ミサイルに続き、この日もICBMの発射を強行したのは、今月15日(現地時間)に米ワシントンで開かれた韓米核協議グループ(NCG)第2回会議に対する反発だとの見方が強い。尹大統領はそのことを意識したかのように、「NCGの課題も迅速に推進し、韓米の北朝鮮に対する核抑止の実行力をさらに強化せよ」と注文した。チョ室長は米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)、日本の秋葉剛男国家安全保障局長とも相次いで電話で会談し、共同対応策を議論した。
大統領室は今月に入って韓米、韓米日の安保当局者の協力を相次いで強調しているが、朝鮮半島の状況はむしろ不安定な局面に入っている。NCGの第2回会議の後、両国は共同声明で、「米国および同盟国に対する北朝鮮のいかなる核攻撃も容認できない。これは金正恩(キム・ジョンウン)政権の終末に帰結するだろう」と強硬な姿勢を示している。また、チョ室長ら韓米日の安保室長は9日、ソウル龍山(ヨンサン)の大統領室に集まり、「北朝鮮の挑発への対応に関する国際社会との協力を強化していくことで合意した」と述べている。しかし、結果的にすべてが北朝鮮の武力示威を招いたことになる。