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韓国も初の軍事衛星打ち上げに成功…宇宙でも南北対峙

登録:2023-12-04 06:27 修正:2023-12-04 07:01
1日(現地時間)、米カリフォルニア州バンデンバーグ宇宙軍基地で、韓国軍初の偵察衛星1号機を搭載した米スペースエックス(X)社の宇宙飛翔体「ファルコン9」が打ち上げられている=スペースX提供//ハンギョレ新聞社

 韓国が初の軍偵察衛星の打ち上げに成功した中、北朝鮮は先月打ち上げた偵察衛星が偵察任務に着手したと主張し、南北の宇宙偵察競争が本格的に繰り広げられている。

 韓国国防部と防衛事業庁は、2日午前3時19分(韓国時間)に最初の軍偵察衛星1号機が米カリフォルニアのバンデンバーグ宇宙軍基地で打ち上げられたと3日に発表した。軍偵察衛星1号機は打ち上げから約14分後の午前3時33分頃、米スペースX社の飛翔体「ファルコン9」から正常に切り離され、打ち上げから約78分後の午前4時37分頃、海外の地上局との初交信にも成功した後、軌道の安着にも成功したことを確認したと国防部が伝えた。

 国防部は「軍偵察衛星は韓国型3軸体系の基盤となる主軸の戦力で、北朝鮮の核・ミサイルによる脅威に対応する『キルチェーン』の強化の礎になるだろう」と述べた。韓国は軍事衛星情報を米国に依存してきたが、今回の独自の軍偵察衛星で軍当局が望む地域の高解像度映像情報を必要な時に確保できるようになった。軍偵察衛星は北朝鮮のミサイル移動式発射台(TEL)の動きなど、核・ミサイル発射の兆候を迅速に探知し、発射前にこれを除去する先制打撃体系のキルチェーンに必要な「目」の役割を果たすことになる。

 初の軍偵察衛星は高度400~600キロメートルで地球を回る低軌道衛星で、電子光学(EO)装備と赤外線(IR)装備を搭載。同衛星は必要な準備を経て、来年上半期に本格的に監視偵察任務を遂行する予定だ。韓国は2025年までに高性能合成開口レーダー(SAR)衛星4基をさらに打ち上げ、合わせて軍事衛星5基を確保する計画だ。

 軍事用偵察衛星は地上の縦横1メートル以下の物体を識別する能力を備えなければならない。韓国軍の偵察衛星1号機の解像度は縦横30センチ水準だという。北朝鮮は5月と8月の2度の失敗の末、先月21日に偵察衛星「万里景1号」を打ち上げ、軌道に進入させた。万里景1号の解像度は縦横3メートルほどで、軍事的効用はないというのが韓国軍当局の判断だ。

 北朝鮮官営の「労働新聞」は3日付で、万里景1号が偵察任務に着手したと報じた。同紙は「国家航空宇宙技術総局の平壌(ピョンヤン)総合管制所に組織された偵察衛星運用室は2日から自分の任務に着手した」と報道した。さらに「任務遂行を通じて獲得した情報は朝鮮労働党中央軍事委員会の常設執行部署に報告され、指示により国家の戦争抑止力とされる重要部隊と朝鮮人民軍偵察総局に提供されることになる」とも報じた。

 一方、北朝鮮は万里景1号に対する米国などのけん制に強く反発した。先月29日(現地時間)には米宇宙軍司令部関係者が、北朝鮮の偵察衛星の作動を妨害する様々な方法があると述べた。北朝鮮は2日に発表した国防省報道官の談話で「朝鮮民主主義人民共和国の宇宙資産に対するいかなる形態の侵犯も我が国に対する宣戦布告とみなされる」と述べた。さらに米宇宙軍司令部関係者の発言について、「自衛権レベルの対応行動措置を考慮することになるだろう」と明らかにした。北朝鮮は2日、外務省報道官談話でも「誰が何と言おうと衛星打ち上げをはじめとする自己の主権的権利を堂々とそして遺憾なく行使していく」と主張した。

クォン・ヒョクチョル、チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1118899.html韓国語原文入力:2023-12-04 02:46
訳H.J

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