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「大統領室にスパイがいる」「一線越えるな」…米国の盗聴疑惑めぐり韓国国会で舌戦

登録:2023-11-08 07:32 修正:2023-11-08 09:20
キム・デギ大統領秘書室長(右)とチョ・テヨン国家安保室長(左)が7日、国会運営委員会による大統領室に対する国政監査で議員の質問に答えている/聯合ニュース

 キム・デギ大統領秘書室長は7日、梨泰院(イテウォン)惨事1年市民追悼祭に尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が参加しなかった理由について、「7000人が集まるのに警護もほとんど不可能なだけでなく、(行事に参加した)構成員たちが政権退陣運動をする諸団体」だったからだと述べた。

 キム室長はこの日の国会運営委員会による大統領室に対する国政監査で「先月29日にソウル広場で行われた市民追悼祭になぜ参加しなかったのか」と共に民主党のイ・ヨンビン議員に問われ、「共に民主党が総動員令を下してあらゆる社会団体をすべて呼んだことがリスク」としつつ、上のように答えた。

 またキム室長は、与党が推進する京畿道金浦市(キンポシ)のソウル編入は大統領室と連携したものだとの報道は「虚偽報道」だと述べた。しかし民主党のキム・ハンギュ議員が「政策が行ったり来たりしており、突如決定されるものが多い」と言うと、「政府与党が協議していないからといって拙速だというのは当たらない」と反論した。そして「行政区域は憲法にあるわけでも、天が定めたわけでもない」とし、「与党の政策局には政策開発能力があるので、拙速という表現は当たらない」と付け加えた。

 この日の国政監査では、今年4月に米ニューヨーク・タイムズが提起した、米中央情報局(CIA)が韓国国家安保室を盗聴・傍受した疑惑について、民主党のキム・ビョンジュ議員が、「ここにいらっしゃる方(大統領室の全職員)の中にスパイがいる。スパイをあぶり出す作業をしなければならないと思う」と述べたため、与野間で攻防が繰り広げられた。キム議員はこの疑惑についての市民団体の告発の不送致を今年8月に警察が決めた際に、決定書に「大統領室は米国の盗聴・傍受疑惑を全面否定した。これはシギント(最先端機器による諜報活動)ではなくヒューミント(人による諜報活動)によってなされたという」と記されていたと主張した。そしてキム議員は「国の主要政策が人によって他国に渡ったとすれば、それこそスパイ」だと述べた。

 これに対しチョ・テヨン国家安保室長は、「不送致決定書に記載された『大統領室の立場』は事実ではない」としつつ、「個人にそんなこと(スパイだ)を言うのは侮辱になる。大統領を補佐する秘書室や安保室の職員にそのように言うのはさらに大きな問題」だと反発した。運営委で与党の幹事を務めるキム・ソンウォン議員も「一線を越えてはならない」と指摘した。

ペ・ジヒョン、カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1115325.html韓国語原文入力:2023-11-07 17:59
訳D.K

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