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韓国政府、ウクライナ再建6大プロジェクト…ダム、空港、鉄道など優先着手

登録:2023-09-17 22:55 修正:2023-09-18 08:14
14日(現地時間)、ウクライナの首都キーウで行われた「韓国-ウクライナ再建協力フォーラム」の参加者たちが記念撮影している=国土交通部提供//ハンギョレ新聞社

 韓国政府は、戦争の惨禍にさらされているウクライナで鉄道、空港、ダムの復旧をはじめとする再建に向けた6大プロジェクトに着手する。

 国土交通部は15日、韓国の再建協力団とウクライナ政府が共同で、14日(現地時間)にウクライナの首都キーウ現地で「韓国-ウクライナ再建協力フォーラム」を開催し、両国政府が重点的に推進すべき6大プロジェクトを発表したと明らかにした。6大プロジェクトは、両国政府が3カ月間に10回あまりのオンライン会議を経て発掘したもの。ウクライナ政府は5月のウォン・ヒリョン国土部長官のポーランド訪問を機として、今後推進を望む5000あまりの再建事業に関する情報のデータベースを韓国政府と共有し、この中から韓国政府が効果的に推進しうる6つの先導事業を選んだ。国土部の関係者は「ウクライナにおいて、戦争の渦中に住民にとって至急必要なインフラの復旧を手はじめに、早急に支援する計画」だとし「再建は戦後にすべき事業ではなく、今すぐ必要な事業」だと語った。

 まず、韓国海外インフラ都市開発支援公社(KIND)は、韓国の首都圏と類似するキーウ地域のスマート交通マスタープランを樹立する。戦争で破壊された交通施設をスマート・低炭素を基盤として復旧するための広域交通網および事業計画を樹立する。交通網でつながる地域に対する複合開発案の樹立も支援する計画だ。KINDは首都キーウと周辺のキーウ州を網羅する交通事業を発掘し、韓国企業の参加を推進していく予定だ。

 ウクライナ中部のウマーニ市に対するスマートシティーマスタープランの樹立には、KINDと韓国水資源公社が参加する。災害対応、エコエネルギー、モビリティーなどの都市インフラのソリューションなどを提示する。韓国空港公社は、ウクライナ最大の国際空港であるボルィースピリ空港の現代化を支援する。ボルィースピリ空港は戦後のウクライナの航空需要の約80%を処理すると予想される。システムの現代化、安全関連施設の整備、滑走路の整備・拡張など、運営からインフラ整備までを網羅する総合計画の策定を推進する。

 韓国環境産業技術院は、キーウ近くのブチャ市の下水処理施設の再建を支援する。韓国水資源公社は、今年6月に破壊されたヘルソン州のカホウカダムの復旧を支援する。カホウカダムの破壊で下流が浸水し、水供給に支障をきたすなどの大規模な被害が発生していることから、ウクライナ政府はダムの復旧を急いでいる。国家鉄道公団は、ウクライナの主要鉄道路線の改善と高速化を支援する。ウクライナ側が提案したキーウとポーランド国境とを結ぶ路線などの主要路線の事業計画の策定を支援する計画だ。

 これら6大先導プロジェクトは、事業推進の第1段階である計画策定に早急に着手し、来年中には順次妥当性調査まで終えるというのが政府の計画だ。

 政府は、ウクライナ再建協力の核となるポーランドのワルシャワに「ウクライナ再建協力センター」を開設した。7月にワルシャワで尹錫悦大統領によって開かれた「ウクライナ再建協力企業懇談会」で企業から要請された、現地情報の収集とネットワーク形成を支援するための措置だ。KINDが運営する再建協力センターは、現地で企業支援を総括しつつ、ウクライナ、ポーランド両政府と企業、多国間開発銀行とのネットワーク構築にも乗り出す。一方、今回の再建協力団に加わったKTは、ウクライナ政府専用の通信インフラ構築と効率的な運用策を提案したと明らかにした。

チェ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1108743.html韓国語原文入力:2023-09-15 16:05
訳D.K

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