韓国で新型コロナウイルスの感染者が6月末以降、6週間連続で増加している。最近の感染者の半数ほどは新型コロナウイルスにかかったことのある再感染例だ。
疾病管理庁中央防疫対策本部(防対本)が9日に発表した8月第1週(7月30~8月5日)の一日平均のコロナ感染者数は4万9528人で、その前週の4万4841人に比べ10.5%の増。一日平均の感染者の増加率は7月(22.1~35.8%)よりやや鈍化した。一日平均の重症患者数は177人、死者数は14人で、前週の170人、13人より増えた。最近では感染者の半数ほどが再感染したケースだ。コロナ再感染の推定値を集計した最新の統計である7月第3週(7月16~22日)の資料によると、同期間の感染者に占める再感染者の割合は45.6%。
この日、疾病庁が発表した「新型コロナウイルス抗体陽性率第3回調査」の結果を見ると、国民の99.2%はコロナウイルスの抗体を保有している。疾病庁国立保健研究院は韓国疫学会、自治体、保健所、医療機関などと共に、3月27日から4月15日にかけて全国の5歳以上の男女9798人に対して抗体検査を行った。自然感染による抗体陽性率は78.6%で、1回目(57.2%)と2回目(70%)の調査より高い。10人中8人ほどが新型コロナウイルスに感染したため抗体を持っていることを意味する。確定判定を受けていないため統計に表れていない、いわゆる「隠れ感染者」の割合(未確定判定感染率)は19.1%と推定される。
疾病庁は、ワクチン接種と感染によって国民の抗体陽性率が高い水準に保たれるとともに、オミクロン株の流行以降は重症化率と致命率が低下したと分析している。ただし、多くの人が抗体を保有しているといっても時間がたつにつれて免疫レベルは低下するため、再感染のリスクは依然として残っている。国立保健研究院ワクチン臨床研究課のキム・ビョングク課長は「抗体陽性率の調査は抗体ができているかどうかを見るもので、個人の抗体水準を比較した結果ではない」とし「ワクチン接種や感染から時間がたって抗体値が低下すれば、再感染の確率も高まる」と述べた。
国立保健研究院は「重症化の予防のため、高齢層はコロナ感染に注意するとともに、下半期にワクチンを追加接種することが必要だ」と述べた。政府は今年10月に、現在の流行を主導しているXBB株用のワクチンを導入し、接種を実施する計画だ。