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中国バッテリー、内需越えてグローバル狙う…韓国のLGエナジーと1位争い

登録:2023-06-12 10:07 修正:2023-06-12 10:54
今年1月、ドイツ中部のチューリンゲン州エルフルトバッテリー工場で、CATL欧州会長がバッテリーセルをメディアに公開している/聯合ニュース

 中国のバッテリー会社が米国の集中けん制を受ける中でも高い成長率を示していることが分かった。特に、中国内需市場を先取りしたのに続き、中国国外市場でも急速に市場支配力を強めている。

 11日、ハンギョレが市場調査会社SNEリサーチの最近の電気自動車(EV)用バッテリー(EV、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車)使用量報告書を分析したところ、今年に入ってから4月までの中国内需市場を除いた世界市場で、LGエナジーソリューション(LGES)と中国の(CATL)が1位の座をめぐって激しく争っていることがわかった。LGエナジーが製作したバッテリーの使用量は24.1GWh(占有率27.8%)で、CATLの23GWh(26.5%)をわずかに上回った。続いて日本のパナソニック(14.9GWh・17.2%)、韓国のSKオン(9.5GWh・10.9%)、サムスンSDI(7.5GWh・8.7%)、中国の比亜迪(BYD)(1.4GWh・1%)の順だった。

 より注目を集めているのは、中国外の市場で中国企業が成長スピードをあげている点だ。CATLが製作したバッテリーの今年1~4月の中国外使用量は、前年同期(11.7GWh)に比べて2倍(97%)近く増えた。BYD(0.2→1.4GWh)、パラシス(0.3→0.9GWh)も同期間それぞれ7倍、3倍に使用量が増えた。

 中国のバッテリー企業の成長の速さは、韓国企業をはるかに上回る。LGエナジー(16.1→24.1GWh)の使用量増加率は49.2%で比較的大きな幅だったが、中国企業には及ばない。SKオン(9.0→9.5GWh)の使用量増加率は一桁(4.8%)にとどまり、サムスンSDI(5.8→7.5GWh)の使用量増加率も29.6%。このような成長スピードの差は、全世界のバッテリー市場で韓国と中国の差が急速に広がることを意味する。SNEリサーチの分析によると「CATLが中国外市場で2位に上がった理由は、テスラのモデル3やボルボ、プジョーの製品などの販売好調のため」だという。

 これは、世界のバッテリー市場における中国企業の成長の速さが、中国内需市場に頼ったものに過ぎないという一部の分析が事実と合わないことを示している。中国のバッテリー企業が中国内需を越えて世界の完成車メーカー数社の供給先を確保するなど、独自の競争力そのものがかなりのレベルに上がり、バッテリーの先駆けである韓国企業を脅かしているという話だ。

 韓国のバッテリー業界のある関係者は、「世界の主要な完成車企業がEVへの転換を早め、EVバッテリー市場規模は膨らみ続けている」とし、「中国企業はこれまで内需に重点を置いてきたが、今は欧州など外国企業の受注に多く取り組んでいる」と話した。世界市場に先に進出した韓国企業と、進出しはじめたばかりの中国企業の成長率に差が現れるのは、基底効果も一役買っているという意味だ。

 一方、中国を含めた全世界のEVバッテリー市場基準では、CATLとBYDが半分(約52%)を占める。世界80カ国で今年1~4月に登録されたEVの約半分に中国製バッテリーが搭載されているということだ。LGエナジーなど韓国企業の合算シェアは23.4%。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/1095442.html韓国語原文入力:2023-06-12 08:47
訳C.M

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