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韓国のLGエナジー、バッテリー「世界1位」守ったが…中国のCATLが猛追

登録:2023-02-15 06:17 修正:2023-02-15 07:31
中国のバッテリーメーカー「CATL」の工場/聯合ニュース

 LGエナジーソリューションが昨年、中国を除いた地域でバッテリー市場シェア1位を守ったが、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)が日本のパナソニックを抜いて2位に浮上し、猛追を見せている。

 14日、市場調査機関のSNEリサーチによると、昨年の全世界(中国を除く)の電気自動車(EV)に搭載されたバッテリー容量は219.3ギガワット時(GWh)で、前年に比べて45.2%増加した。供給業者別に見ると、LGエナジーが22.9%増えた65.2ギガワット時を供給し、1位を維持した。中国のCATLは前年より131%増の48.8ギガワット時を記録し、パナソニックを抜いて2位を占めた。SKオンは27.8ギガワット時、サムスンSDIは24ギガワット時でそれぞれ4位、5位を記録した。韓国の3社のシェア合計は53.4%と集計された。

 SNEリサーチが中国市場を除いた調査結果を発表する理由は、中国政府がバッテリー産業において自国保護主義を貫いているためだ。中国政府は、自国のバッテリーが適用されたEVにのみ補助金を支給する方式で、国外のバッテリーメーカーの進入を事実上遮断している。CATLは中国市場を含めた調査結果では圧倒的な差で世界1位となっている。

 このような状況で、近年中国のバッテリーメーカーが中国以外の地域でシェアを急速に伸ばしている。CATLは昨年12月、ドイツの工場稼動を開始するなど、中国メーカーの欧州市場攻略が積極的に行われている。

 これに加え、米国のインフレ抑制法(IRA)で中国のバッテリーメーカーの米国進出が事実上不可能になったという分析を覆す動きも現れている。フォードは13日(現地時間)、CATLと共に35億ドルを投資し、米ミシガン州にバッテリー工場を建設する計画だと発表した。フォードが工場を100%所有し、CATLは生産ノウハウを提供する形だ。中国企業は現地生産条件を整えてもIRAによって補助金の恩恵を受けられないため、このような方式が選ばれた。

 SNEリサーチ関係者は「LGエナジーが2022年には1位の座を守り抜いたが、ここのところ米国のIRAの施行にもかかわらず中国メーカーなどが爆発的な成長を見せており、これからは韓国の3社との市場シェア競争がよりいっそう激しくなるだろう」と見通した。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/1079639.html韓国語原文入力:2023-02-15 02:48
訳H.J

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