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1ドル=1400ウォン迫り、韓国のドル調達市場にも次第に「不安」の兆し

登録:2022-09-16 09:49 修正:2022-09-16 10:18
15日午前、ソウル中区のハナ銀行のディーリングルームのモニターに同日取引を開始したKOSPI、ウォン-ドル相場が表示されている/聯合ニュース

 ソウル外国為替市場で、ウォン-ドル相場は前日に続き15日にも1ドル=1400ウォン突破の行方をめぐり、市場参加者の間で激しい神経戦が繰り広げられた。このような中、秋夕(チュソク=中秋節)の連休後の3日間、ドル価格が決定される外国為替市場だけでなく、国内にドル資金を調達する外貨資金市場でもドル需給不安の兆しが現れはじめ、当局が緊張している。短期的なドルの流動性の条件を間接的に示す「外国為替スワップポイント(金利差調整分)」は、この日-4.35ウォン(3カ月先物基準)まで大きくなり、ドルを借りる際に支払わなければならない「プレミアム」が上昇している。

 15日のソウル外国為替市場で、1ドルあたりのウォン相場は前日終値より2.80ウォン安の1393.70ウォンで取引を終えた。この日の取引中に、前日記録した取引中の最高値(1395.50ウォン)も瞬時に破り1400ウォン台に向かって急激に下がり、午後1時頃には1397.90ウォンに至った。直ちに「一方に過度な偏りがあったり不安心理が拡散した場合、適切な市場安定措置を講じる」(チュ・ギョンホ副首相兼企画財政部長官)、「市場内の偏りの可能性に警戒感を持って綿密にモニタリング」(外国為替当局)するなどの口頭介入発言が出た。実際、外貨準備高を動員したドル売り介入(スムージングオペレーション・推定)が市場でなされ、為替レートは再び上昇傾向に転じた。

 市場参加者の間では、1400ウォンが「心理的抵抗線」と言われているが、ある外国為替市場アナリストは「1400ウォンは単純な『ビッグフィギュア』(非常に久しぶりに目にする象徴的な大きな数字)にすぎず、従来の過去為替チャート上では1596.0ウォン(2009年3月2日の取引中の高値。この日の終値は1570.30ウォン)まで進む可能性も残っているとみるべきだ」と述べた。

 これまで当局は、グローバルドル高によってソウル外国為替市場で通貨価格(ドルあたりウォン相場)は急落しているが、国内の企業・家計の決済および海外投資などに必要なドル資金を調達・供給する外貨資金市場はまだ特別な動揺がほぼないと述べてきた。しかしこの日、金融機関間の短期資金(外国為替など)を仲介する韓国資金仲介(株)のウェブサイトで、先物為替スワップポイントは-4.35ウォン(取引終了時況)を記録した。13日(-3.20ウォン)と14日(-3.90ウォン)に続き拡大し続けている。外国為替スワップ取引は、外国為替銀行(国内外の都市銀行)が今後1カ月・3カ月・1年など期間を定め互いにドルを貸す市場だ。例えば、A銀行は取引日に現物ウォンを相手のB銀行に支給して現物ドルを受け取り、決まった満期が来ればA銀行は受け取ったドルをB銀行に返してウォンを受け取る構造だ。

 この取引で毎日決定される取引当事者間の利子(外国為替スワップポイント)は、韓米金利の差も反映されるが、短期にドルを調達する際に相手に支払わなければならない一種の「ドルプレミアム」といえる。スワップポイントの上昇は、国内の短期外貨資金需給市場でドルを借りるのが次第に難しくなり、ドルの流動性が不足(対外借入条件が悪化)する可能性があるという意味だ。ある為替市場関係者は「レートが急落し、外貨資金市場も次第に影響圏に入ってきている様相」だとし「グローバルドルの超強気の中で、韓国を含め各国の外貨資金調達市場でドルの流動性が厳しくなっている」と述べた。

チョ・ゲワン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1058768.html韓国語原文入力:2022-09-16 02:42
訳C.M

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