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朴槿恵前大統領、側近の大邱市長選候補への支持表明…政治的影響力復元図るか

登録:2022-04-09 02:43 修正:2022-04-09 10:21
朴槿恵前大統領が大邱市長選挙に出馬した最側近のユ・ヨンハ弁護士を支持するというメッセージを発表している=ユ弁護士のユーチューブチャンネルより//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)前大統領が8日、6月1日に予定された大邱(テグ)市長選に出馬を宣言したユ・ヨンハ弁護士を支持するというメッセージを出したことで、事実上政治活動を再開したものとみられている。ユ弁護士の後援会長としての支持表明ではあるが、2017年3月12日に大統領府を離れてから5年1カ月ぶりに特定候補を公に支持したのは極めて異例のことだ。8人の候補が争っている国民の力の大邱市長選の予備選で「朴心(朴前大統領の意中)」が重要な要因に浮上した。

 ユ弁護士は同日、自分のユーチューブチャンネルに4分54秒にわたる朴前大統領のメッセージ動画を公開した。ピンクのスーツに身を包んだ朴前大統領は、「私が果たしたかった夢は果たし切れなかったが、まだ見ぬ夢を、私の故郷でありユ候補の故郷でもある大邱で、ユ候補が代わりに実現してくれると信じている」とし、「微力ながらユ候補を後援する」と述べた。朴前大統領は「この5年間、知人のほとんどが私のそばを去っていき、私との縁を否定した時も、(ユ候補は)動揺せず、私のそばで辛い時間を共に耐え抜いた」とし、「人間にとって最も大事な品性は信頼と真摯さだと思う」と述べ、ユ弁護士に対する強い信頼を示した。

 朴前大統領が公にユ弁護士を自分の「政治的代理人」と呼んだことで、「朴槿恵擁護論」の強い大邱の市長選は党内予備選から「朴心」の風が吹くものとみられる。これまで国民の力では、ユ弁護士のほかにホン・ジュンピョ議員やキム・ジェウォン前議員ら8人が大邱市長選への出馬を宣言した。ホン・ジュンピョ議員は、「大邱市長選挙が政策対決の場ではなく、前大統領や次期大統領の支持や意中を前面に掲げる選挙に変わっている」とし、「常識外れの虚しい出来事」だして、強く反発した。

 一方、尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領側が、地域巡回日程の初訪問地として、来週中に大邱と慶尚北道を訪問すると発表したことから、朴前大統領との会合が近日中に行われるものとみられる。国政壟断捜査を担当し、朴前大統領の拘束を主導した尹次期大統領は、大統領選挙の間、強硬保守支持層から批判を受けており、新政権発足前に支持層を結集するためには、朴前大統領との関係改善が切実だ。ペ・ヒョンジン次期大統領報道担当は、政権引継ぎ委員会で開かれた定例記者会見で、朴前大統領と尹次期大統領の会合日程の調整状況について、「当然、検討している」と述べた。尹次期大統領は早ければ今月11日、朴前大統領の私邸を訪れる計画だ。

キム・ミナ記者、大邱/キム・ギュヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1038149.html韓国語原文入力:2022-04-08 18:58
訳H.J

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