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供給網、問題は中国だけではない…「ASEAN5カ国の状況も注視すべき」

登録:2021-11-08 00:58 修正:2021-11-08 08:38
/聯合ニュース

 世界的な供給のボトルネック問題に関連して、ASEAN5カ国の状況も鋭意注視すべきだという分析が示された。ASEAN5カ国は、2015年以降に中国に代わる生産基地として急浮上しているためだ。これらの国々の生産支障は供給網(サプライチェーン)問題をさらに悪化させる恐れがある。韓国はASEAN5カ国に対する中間財の輸入依存度が日本、中国に次いで3番目に高い。

 韓国銀行は7日、「海外経済フォーカス」と題する資料の中で「今年冬に新型コロナウイルスが再び大きく拡散した場合、ASEAN5カ国で生産に支障が出ることによる否定的影響が再び拡大する恐れがある」とし「これら地域の生産支障がその他のグローバルな供給のボトルネック現象と相まって、グローバルな規模で物価圧力を高める要因として作用する可能性がある」と述べた。

 インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシアのASEAN5カ国は最近、コロナ拡散の影響で産業生産と輸出入の不振にあえいでいる。ASEAN5カ国は昨年現在で、全世界の中間財輸出市場の6.7%を占めている。輸出市場に中国が占める割合が2015年以降は停滞している中、ASEAN5カ国は急速に成長している。米中貿易摩擦、中国の人件費の上昇などで、多国籍企業がベトナムなどに生産基地を広げ、多角化したのだ。

 これに伴い、ASEAN5カ国での生産支障も世界的な供給網問題の重要な変数となる。「海外経済フォーカス」は「グローバル生産基地としての役割が拡大しているASEAN5カ国での生産支障は、不可避的に世界の供給網に否定的な影響を及ぼす」と指摘した。

 昨年現在のASEAN5カ国への中間財輸入依存度は、高い順に日本が13.2%、中国が12.6%、韓国が9.0%。韓国は天然ゴム(95.8%)、植物性油脂(84.9%)、衣類(43.9%)、ゴムタイヤ(22.0%)、通信機器(21.1%)などの輸入依存度が高かった。

 「海外経済フォーカス」は、ASEAN5カ国の製造業生産が約7%減れば、韓国の年間国内総生産(GDP)が最大0.06%低下しうると分析した。ただしこの分析は、その品目の在庫が全くなく、その他の国では代替商品が見つからないという仮定にもとづいたものであり、実際の衝撃はこれよりやや弱いとみられる。

 韓国は、ASEAN5カ国での生産支障による衝撃が他国よりも大きかった。「海外経済フォーカス」は「日本、中国、ドイツ、米国などに比べて衝撃が大きいと分析された」とし「韓国が受ける影響が相対的に大きいのは、韓国は製造業の比重と貿易依存度が高いため」と述べた。

チョン・スルギ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1018228.html韓国語原文入力:2021-11-07 11:59
訳D.K

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