韓国が3年ぶりに全世界産業用ロボット密度1位に復帰した。ロボット密度は労働者1万人当たりのロボット台数を意味する。全世界で運用中の産業用ロボットは初めて300万台を突破した。
国際ロボット連盟(IFR)は28日発表した「世界ロボット報告書2021」で、韓国のロボット密度が932台で、世界で最も多いことが集計で分かったと発表した。世界平均126台の7.4倍だ。これにより、韓国は2018年以後、2年連続でシンガポールに1位を奪われたが、今年再びロボット密度世界一に復帰した。これに先立ち、韓国は、2010年から8年連続で産業用ロボット密度1位を占めた。
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韓国、昨年新規設置数3万500台で市場規模では世界4位
韓国の昨年のロボット市場規模は3万500台で、日本、中国、米国に次いで世界4位だった。これは2019年より7%減少した数値だ。2020年現在、韓国で運用中の産業用ロボットは34万2983台と集計された。連盟は「韓国は電子産業と自動車産業を中心に、今年はロボット需要が11%増え、その後も年平均8%ずつ増加すると予想される」と明らかにした。
2016年以降、ロボットの導入に積極的に乗り出し、2019年は918台まで急増したシンガポールは昨年は605台で、再び2位に下がった。しかし、連盟はシンガポールのロボット密度が低下した原因については触れなかった。ロボット密度3~5位は日本(390台)、ドイツ(371台)、スウェーデン(289台)だった。
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電子産業が自動車を抜いて最大需要先に
報告書は、昨年新たに配置された全世界の産業用ロボットは38万3500台で、世界的な「新型コロナパンデミック」にもかかわらず、1年前より0.5%増えたと明らかにした。2019年の新規出荷台数は38万2千台だった。中国、日本、米国、韓国、ドイツの上位5カ国の割合が、世界のロボット需要の76%を占めている。
これによって、世界のロボット台数は昨年末現在301万4900台で、初めて300万台を超えた。世界平均のロボット密度は126台で、昨年より13台増えた。
産業用ロボットの需要が最も多い部門は伝統的に自動車産業だ。しかし、昨年はパンデミックの影響で対外活動が減り、非対面の在宅勤務が増えたことから、電子産業(10万9000台)が自動車産業(8万台)を抜いてロボットの最大需要先として浮上した。
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中国が世界需要の40%以上…日本は需要減少
連盟は「昨年多くの国で市場が縮小したにもかかわらず、中国の需要が大きく増えたことで世界市場の拡大が続いた」と指摘した。昨年の新規設置規模は2017年の40万台、2018年の42万台に次ぐ史上3位だ。新規ロボットの40%を超える16万8400台が中国の工場に配置された。2013年以後、世界最大の産業用ロボット市場を形成している中国は、以後ロボット密度が急速に高まり、昨年246台を記録した。これによってロボット密度の順位も2019年15位から昨年9位に跳ね上がり、上位10カ国入りを果たした。報告書は、今年末には中国の産業用ロボットが100万台を突破すると予想した。
世界2位の産業用ロボット市場である日本のロボット需要は、昨年23%も減少した3万8700台を記録した。日本は電子・自動車産業の低迷に伴い、2018年に5万5240台をピークに2年連続で下落している。
連盟は今年の産業用ロボットの新規設置台数は、昨年より13%増加した43万5千台で、史上最高値を更新すると予想した。増加傾向が続いており、2024年には年間50万台に達すると見通した。